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[2019.02.08]
■モスクでコーラン
新聞の東京版に「東京ジャーミィ」という聞きなれない名前が出ていた。なんだろうと記事を読んだら、日本で最初で最大のイスラム教のモスクだそうだ。 
そこでネットでホームページを開いてみたら、土曜・日曜・休日は日本語のガイド付きの見学が出来ると書いてあった。 
そこで「何でも興味」の私は早速、出掛けて行った。 
 
イスラム教のモスク「東京ジャーミィ」の外観。 


まだガイドの開始時間には早いので、モスク内をアチコチと勝手に見て廻る。 
トイレに行きたくなり入口でゴムのサンダルに履き替えるが、ビチョビチョで気持ち悪い。中に洗い場のような場所があり、2人のイスラム教徒が礼拝の前に足や顔を洗っている。 
 
男性用の立ってする便器は無く個室だけで、用足しが終った後に細いノズルの付いた如雨露の水で前後を洗うのだそうだ。トイレを出て靴を履いたら、中が濡れていて気持ち悪かった。 
 
礼拝堂の入口。 
 
 
午後2時30分の回のガイド付き案内に来ていた人は50人ほどで、なぜか若い女性が多かった。 
イスラム教に興味があるのか、イスラム教徒の彼氏がいるのか? 
 
この日のモスクは大混雑で、ガイドの60歳くらいの日本人の説明では、「今日はウイグル人達が葬式をするので、いつもより混んでいる。その代りモスクで葬式の様子が見られます」と説明ししてくれた。 
 
トイレは「キンカクシ」が無い。左上に洗浄用の「じょうろ」が見える。 
 
 
ガイドはイスラム教の歴史を易しく解説し、「アラビアは世界で一番進んだ文化があった場所で、日本人の多くが勘違いしているが、決して砂漠の宗教ではない」など解説した。 
 
その後、2階の礼拝堂に入る。 
そこではウイグル人達が50人くらいで葬式をしていた。 
ウイグル人は中国政府から弾圧をされているので、現地で亡くなった親戚の為に日本に逃れた人達がここで葬儀をしているのだそうだ。 
 
女性信者は右上の3階席から礼拝する。 
 
 
日本からウイグルに戻れば殺されるかもしれないので、ここで遺体が無い葬儀を行っているのである。 
礼拝堂ではイスラム教のイマーム(導師)が礼拝に続き、葬儀のコーランを朗々と唱える。仏教のお経のように、意味も分からないが心に響く。 
どうやら礼拝堂で導師の前に座れるのは男性信者だけのようで、女性信者は3階席にいる。 
 
ウイグル人が葬儀のコーランに合わせて礼拝する。 
 
 
イスラム教徒では女性は肌を出してはいけないので、スカーフを被り、長袖の洋服を着る。男性が女性に惑わされないようにという考えらしいが、真夏の東京で見掛ける若い日本人女性を見たらイスラムの男達は「鼻血ブー!」なのかなー? 
礼拝中も時々、ガイドが小さな声で説明をしてくれるので、事情が良く分かる。 
 
モスクの壁がエキゾチックである。 
 
 
モスクの材料は全てトルコから運んで来たそうで、床の大理石、天井のモザイク、壁のステンドグラスなどが素晴らしい。日本の中でアラビア文化に浸り、異国情緒を味わった。 
 
40分ほどでコーランは終り、ウイグル人達は持ち寄った郷土料理で1階で食事をするそうだ。 
日本の壇払いのような習慣がイスラム教でもあるそうだ。 
見学が終っても、特に入信を勧誘されることもないのが良かった。 
 
天井の模様も美しい。 
 
 
(おまけの話) 
20年以上も前のことだが、エジプト人の留学生の面倒を見ていたことがある。 
エジプトはイスラム教の国だが、その留学生は日本に慣れてしまいイスラム教では禁止されている酒を飲む生臭イスラム教徒だった。 
彼の引率で私の友人夫婦と女房の料理教室の生徒の合計22名でエジプトを訪問したことがある。 
 
ガイドが始まる前に2階のモスクで見た光景。20人くらいのイスラム教徒が礼拝していた。 
 
 
初めてのエジプトで、世界の4大文明の1つのエジプト文明の遺跡に触れた。ナイル川、ツタンカーメン、ピラミッド、王家の墓、その他の色々な遺跡に圧倒された。 
 
ホテルで朝起きると、どこからともなく聞こえてくるコーランの朗々たる響きにイスラムを感じた。 
文明等や遺跡の説明はガイドブックに譲り、私の驚いた経験の話である。 
 
キリスト教の教会とはまた違ったステンドグラスが美しい。 
 
 
お土産屋で可愛らしいガラス製の小さな魔法のランプを10個買って部屋に戻り、同行者に見せた。 
みんなも欲しいと言うので私が買った店に行き、「みんなが買うからもっと安くしてくれ」と言った。 
 
その時の店のオヤジの返答に本当に驚いた。 
「そんなにみんなが欲しいなら、さっきの値段では売れない。もっと高く買うなら売る」。 
「沢山買えば安くなる」という資本主義に慣れ切ってしまった私は、オヤジの言うことにえらく納得してしまったのである。 
世界は広いと感じた旅だった。 
 
このモスクの説明をアラビア語で書いてあった。 
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心の伊達市民 第一号
心の伊達市民 第一号
北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。 
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