■銀座で令和を探す
朝起きたら、元号が「令和」になっていた。 だがいつもの朝と特に変わったことはない。
いつものように自分でコーヒーを淹れ、パンを焼き、リンゴを刻んで入れたヨーグルトを作り、パンに「ふるさと納税」の返礼品のハチミツを付けて食べた。その後に半分に切ったグレープフルーツも食べたら、いつもの朝と同じだった。
しかしながらTVや新聞で新天皇のご即位のニュースを見ると、やはり自分も日本人だと感じて厳粛な気持ちになる。
4丁目角の「和光」はショーウィンドーに「令和」を打ち出していた。
ゴールデンウィークが10連休も続くと、「今日は何をしようか?」と悩む。そんな時に、急に思い出した。現役の時にメンバーコースのゴルフ場で、いつも一緒にプレイした20歳も年上のXさんという年寄りの見本みたいな人がいた。
私が60歳の時だから、Xさんは80歳だった。
いつも1人でベンツのスポーツカーを運転して、都内からゴルフ場に来ていた。
資生堂の「令和」は通りすがりの人には分かり難い。
そのXさんから教わった「年をとった時に守るべき2ツの教訓」がある。
1つ目は「歩く時は遠くを見て歩け。足元を見て歩くから、猫背になりジジイ臭くなる」。
2つ目は「女房とはなるべく接触時間を少なくしろ。接触するから問題も起きるのだ」。
今になってXさんの教訓が身に染みて分かるようになった。
銀座通りの歩行者天国。日の丸の旗は飾られている。
・・・という訳で、女房との接触時間を少なくするために、とりあえず家を出た。先ず図書館に行き本を返し、新しく本を借りた。
そして椅子に腰掛けて少し読んだ。
そして気が付いた。「今日は令和元年5月1日だ」。
そこで銀座で令和を探してみようと思い立った。
娘のジャンプの瞬間を撮影する外国人観光客の父親。
銀座4丁目の角の「和光」のショーウィンドーに「令和」を見付けた。
かなり仰々しく「令和」を祝っている。
そこから銀座通りを8丁目に向って、歩行者天国を令和を探しながら歩いて行った。
私が思っていた以上に銀座の商店街は「令和」を商売のネタにしていない。
歩行者天国というのは、国よっては珍しいのかもしれない。
鳩居堂で「奉祝・天皇陛下御即位」と書かれた張り紙が出ていた。
令和が主ではなかった。日付にだけ「令和」を見付けた。次は資生堂のショーウィンドーで、デザイン化された「令和」があった。
あんパンの木村屋で聞いてみた。「令和記念あんパンは売っていますか?」。答えは「ありません」だった。
天ぷら屋の天国でも、「令和天丼」はメニューに無かった。
「令和反対」の変なグループがいた。何者なのだ?
(リーダーは外国人で、右の赤い旗はベトナム国旗)
4丁目から1丁目方面にも歩いたが、松屋デパートの中に入ったところに飾られた墨書きの飾り以外にどこにも目立つような「令和」を見付けることが出来なかった。
銀座通りや横道にも日章旗は飾られているが、祝日というだけでそれ以外に令和は無かった。歩行者天国となった銀座通りでは、外国人観光客が思い思いのポーズで写真を撮っていた。
外国人観光客は今日が「令和元年」と分かっているのだろうか?
鳩居堂の壁に貼り出されていた「奉祝 天皇陛下御即位」の張り紙。
(おまけの話)
「令和」は外国のニュースでも大きく取り上げられたようだ。
私がベトナムの顧問先の会社に行くと、その時に私のお世話を焼いてくれるベトナム人女性(Mさん)がいるが、彼女からメールが届いた。
「昨日から5月1日まで、ベトナムの南部の解放の45周年記念日と国際労働日に私は連休です。最近、ベトナムではむし暑いです、昨日の午後、雨が降って初めます」。
松屋デパートの入口を入ったところにあった「令和」。
「追伸、前回、顧問先生は私に"好きな物"をきいて、すみません、良かったら、先生は私に"令和"の字がある物を買っていただけませんか。小さい物ですね(鍵の掛かり物など)。ありがとうございました。」
「なかってもいいです。大丈夫です。私は日本の歴史の時期間を関します。宜しくお願いいたします」。
少しだけ変な日本語だが、私は大体は想像で理解している。
外国人女性は写真撮影の時には、なぜかポーズをとる。
「令和の記念品」を探して、銀座をウロウロしたが、なかなか見付からない。このような品物は東京タワーとか、浅草へ行かないと駄目かな?と思っていたら、8丁目にある博品館の店頭で「令和」という文字を見付けた。
店員に「令和の文字の入ったキーホルダーはありませんか?」と聞いたら、「あります」という返事が来た。
良かったー。これで6月のベトナム訪問の時の、Mさんから頼まれたお土産が出来た。
博品館で見付けたお土産に最適な「令和キーホルダー」。