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[2020.02.29]
■5年生存率(2)
(2013年02月04日) 
 
前立腺癌の手術をして4年と1ヶ月が過ぎた。 
よく言われるのだが、『5年生存率』という言葉がある。 
私はそこまであと11ヶ月だが、今の調子では5年どころか、もっと長生きしそうだ。 
 
手術してしばらくは2ヶ月に1度の定期検査があった。 
血液検査でPSA値というのを調べるのだが、順調に下がり続けていた。 
そこで間隔が3ヶ月になり、更に6ヶ月になって行った。 
 
杏林大学付属病院 


午前中に血液検査をして、午後から担当医の検診である。 
時間があるので、外に昼食を食べに出てみた。 
この辺りは殆ど店も無いし、食事処も無い。 
 
やっと見付けたのが日本蕎麦屋であった。 
中に入ると誰も客がいない。 
「玉子とじ蕎麦」を注文する。 
 
昔はよく見かけた普通の蕎麦屋。 
 
 
テレビではアルジェリアの人質事件をやっている。 
蕎麦が運ばれて来たら、お客も私以外にいないし、出前の電話もかからないので調理をした女将さんはそのまま客席でテレビを見ている。 
 
650円を支払って店を出たが、最後までお客は来なかった。 
他人事ながら、経営が心配になった。 
 
玉子とじ蕎麦は650円。 そば粉が少ない。 
 
 
今回の定期健診ではPSAの数値は0.199で、前回よりまた下がった。診察が終ったので、医者に聞いてみた。 
私  『いつまで定期検診に来ればいいんですか?』 
医者 『私が決めることではない。一応は5年と言われているが、その後もみな来ている』 
 
私  『もう十分に生きたし、オヤジは56歳で死んだので、それを14年も越えてしまった』 
医者 『それは個人のことだから、私はその話はしたくない。勝手に検診に来なくなれば、それが終りだ』・・と怒られてしまった。 
 
診察ファイルを持って会計に行ったら、『前回の料金が間違っていました』と言われ、2740円を追加で支払わせられた。 
私が間違えたのではなく、病院が勝手に間違えたのに謝りもしない。 
次回の定期健診は7月に予約したが、行くかどうか迷っている。 
 
仙川公園の平和の象 
 
 
(おまけの話) 
会計を終えて出口に向かったところで、『橋本さーん』と声を掛けられた。振り返ったら、小金井のKさん夫妻だった。 
 
Kさんは私の小学校の同級生で、元植木屋の棟梁である。 
今は引退して、跡地に大きなマンションを建てて優雅に暮らしている。 
 
待合椅子に腰かけて話をした。 
Kさんは元々の心臓病、糖尿病に加えて、今回は頻発性髄液なんとかという癌だそうだ。お互いに癌患者と分り、変なことで話が弾んだ。 
 
仙川にはまだ雪が残っていた。 
 
 
Kさん『今はどこに住んでいるの?』 
私、 『勝どきのマンション』 
Kさん『何階?』 
私  『41階』 
Kさん 『負けた。我が家は最上階の14階だ』 
 
私の住所と連絡先を教えたら、近い内に来たいと言っていた。 
お互いに病気になったお蔭で古い友人に会えたのだから、癌も悪くない。 
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心の伊達市民 第一号
心の伊達市民 第一号
北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。 
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