■東京マラソン
新型コロナウィルスの拡散の影響で、次々とイベントが中止されている。1ヵ所に多くの人が集まることにより、ウィルスに感染することを恐れているのだろう。
イベントが中止されると、それを当てにしていた私は困る。
特に「どうしても」と思うイベントは無いが、私のその日の予定が空いてしまう。
車椅子の選手がやって来た。
3月最初のイベントは「東京マラソン」である。
毎年のように写真を撮りに行っている「東京マラソン」も、新型コロナウィルスの影響で一般参加者無しで行われた。しかも、規定により参加費は払い戻しされないようだ。
私だけでなくこれは東京都でも初めてのことなので、興味津々で銀座に見に行った。選手たちは午前9時10分に都庁前をスタートするので、銀座に来る時間を計算してみた。
先頭集団の4人の黒人選手たち。(英国屋の前を走る)
私の計算では10時40分頃に銀座4丁目交差点に来ると考え、30分前に銀座に行った。銀座は思ったほど,人出が無い。
4丁目だけは報道陣もいるので、混み合っていた。
私はそこから1丁目方面に歩いて行ったが、英国屋の前辺りでは殆ど見物客はいない。ここには報道関係者のブースもあるので、私はその横でカメラを構えることにした。
5位の黒人選手。(左は英国屋、右はTIFFANY)
銀座はスタートの都庁からは、30キロ地点になる。
10時少し前になり、車椅子の選手たちがパトカーに先導されてやって来た。その後、しばらく間が空き、私の考えていた10時48分になりマラソンの先頭集団が現れた。
しかし4人とも黒人選手だった。その後に1人の黒人選手、次の第2集団は6人で、それより54秒遅れでやって来た。更に先頭から1分遅れで、大迫傑選手が1人で走って来た。
第2集団の選手たち(日本人選手が1人だけいた)
銀座で主だった選手たちを撮影した後に、すぐに東京駅丸の内側のゴールに向かった。選手たちは銀座を通過して品川方面に進み、高輪で折り返す。
だから私が徒歩で東京駅に行っても、十分にゴール時間に間に合う計算だ。ゴールは東京駅丸の内側の行幸通りなので、私はなるべく近くに行こうと思った。
英国屋の前を走る大迫傑選手(30キロ地点のここでは13位)
ゴール近くでは、選手たちは丸の内仲通りを走る。
そこへ行って驚いた。大勢の見物客で、道路の両側はいっぱいである。
これでは新型コロナウィルスの大好物の「濃厚接触」である。
「濃厚接触」という言葉を聞いた時は、私は変な勘繰りをした。
みんなもそうではないか?
私が思ったのは「一緒のベッドに入る」という感覚で、後に説明があった「2メートル以内」とはだいぶ違った。
丸の内仲通りを走る優勝したエチオピアの「ビルハタ・レゲセ選手」。
優勝賞金は1100万円。
仲通りをゴールの方に向って歩いて行ったが、42キロ地点より先には行けなかった。だからゴールを見ることは出来なかったのである。
今回のマラソンで迷惑なことがあった。
それは一般参加が中止になったせいだと思うが、銀座で歩道を走る男女が多くいたことだ。
特に海外からの参加者だと思うが、航空券、ホテルの予約をしたので、それが勿体なくて東京に来て同じコースの歩道を走っていたのではないかと思う。気持ちは分かるが、諦めが悪いぞ! 他人の迷惑を考えろ!
日本記録を出して、4位で走る大迫傑選手。(41.5キロ地点)
4位賞金は100万円。日本記録は驚きの1億円(彼は2回目も出した)。
(おまけの話)
東京マラソンを見に行って思い出したことがある。
それは今年の夏に行われる、東京オリンピックのマラソン競技のことである。元々、「東京」オリンピックなのだから、東京で行われるべきだった。
それが東京の夏の暑さを考えて、国際オリンピック連盟が「サッポロで行う」と決めた。小池都知事に相談も無く決められたらしく、取材の時に彼女はむくれていたのが印象的だった。
仲通りは外国人見物客が多いが、マスクをしていない人が多い。
東京オリンピックの時のマラソン・コースは、今回の東京マラソンとほぼ同じ予定だった。
私は有料競技のチケットが手に入らなかったので、無料で見られるマラソンに期待していたが、それは叶いそうにない。
急に「SAPPORO」と、降って沸いた話に札幌の人はどう思っているのだろうか? テレビ報道では、マラソンコースも色々な案が出ていて、なんだかスッキリしていない。
鶏のオブジェの前を走る選手。(仲通り)
灼熱の東京を走る選手も大変だが、急に札幌と言われても選手も困っているだろう。
それより問題は、「オリンピックが、本当に開けるのだろうか?」。
5月頃までに新型コロナウィルスが収まっていないと、時間的にオリンピックは中止になるらしい。
しかも県別罹患者数では、北海道が圧倒的に1位である。
果たしてマラソンを北海道に変更したのが良かったのだろうか?
42キロ地点では、かなりの濃厚接触である。
(一般参加を取り止めたのに、これでは新型コロナウィルスは大丈夫か?)