■武漢ウィルス(16)・・・・緊急事態宣言の日に
3月7日夕方に政府は緊急事態宣言を発令した。
それに対して東京都は【国が緊急事態宣言を行った場合に、都が施設やイベント主催者に要請する内容について】として、
「基本的に休業を要請する施設、施設の種別によって休業を要請する施設、社会生活を維持するうえで必要な施設の3つの類型として、それぞれの施設の特性に応じた対応をお願いする」と発表があった。
いつもの床屋で(有楽町)
その時はまだ詳細が分からなかったが、小池都知事の話から「床屋」が入るように感じた。
「そろそろ床屋に行かなければ」と思っていた矢先だったので、東京都が緊急事態宣言を出す前に床屋へ行こうと考えた。
ただ私の行く床屋というのは地下1階にあるので、「密閉」であり、技術者が体を寄せて髪を切るので「密接」である。
密集は無いが、3蜜の内の2つの蜜を含んでいる。
床屋の技術者にプレゼントした手作りマスク。
女房が「髪を切るだけで、顔剃りは止めたら?」と言うので、そうすることにした。そこで宣言の出る前の7日の午前9時前に、有楽町の床屋に入った。
いつもは散髪の他にフェイシングといって、クリームで顔のマッサージも頼んでいる。
だが今回はそれもしないので、支払額が少なくなるので気の毒と思い、女房の手作りのマスクを持参してプレゼントした。技術者のオバちゃん達が私の周りに集まって来て、「凄い。お洒落。嬉しい」と歓声を上げていた。
どこでもビルの入口には消毒用のボトルが置いてある。
床屋を出て自宅待機になっても困らないように、用事は全て今日中に済ませることにした。
最初は図書館で、借りた本を返し、予約した本を引き取った。
図書館を出たところで、霊柩車が停まっているので驚いた。
「コロナで死者か?」と思ったが、よく考えたら運転手も黒服で防護服も着ていないので、普通の葬儀と分かった。
今の時期は、何でもコロナに結び付けてしまう。
こんな時に宝くじを買うのは、不要不急か?
次に向かったのが、コーヒー豆屋で、ここで少し多めに豆を買う。
その次の用事は三越デパートで、いつもの食パンを買うには時間が早過ぎる。
そこで向かいのドトール・コーヒー店で休むことにした。
借り出した本をしばらく読んでから、築地本願寺にお参りし銀座に向かう。
靴磨きをする不要不急の人(有楽町駅前)
途中で見掛ける中小・零細飲食店はコロナ騒ぎでお客が来なくなり、苦肉の策で「テイクアウト出来ます」と俄か造りの貼り紙を出している。
ベトナムのフォー屋も出していたが、どうやってテイクアウトするのかなー? 麺が伸びちゃうよなー。
11時の開店の少し前に三越デパートに着いた。
時間になり美しいドアガールのお出迎えを受けて、地下2階のパン売り場に急ぐ。
銀座通りは閑散としている。
これでもう用事が全て終り、明日からの「ひきこもり」も大丈夫だ。
銀座通りは仕事の車ばかりで、台数は変らない。でも人通りはかなり少ない。横道に入ると、かなりの人数の人達が歩いている。
みんな用事があって、先を急いでいるように見える。
不要不急で写真など撮りながら歩いている人は、私以外にいない。
さあ、明日から銀座はどうなるか?、また私はどうなるか?
築地川公園は桜が最後の花を咲かせていた。
(おまけの話)
小池都知事が「不要不急の方の外出はお控え下さい」と言っている。
そこで「不要不急」とはなにか?と、真面目に考えた。
私が床屋に行くのは「不要不急か?」。
図書館は?、コーヒー豆屋は?、三越デパートは?、と考えると、自分では分からない。人によって「不要不急」は違うからだ。
「イスラム教の論理」★★★(ドトール・コーヒーで)
次に「不要不急」の意味を調べてみた。
すると「重要ではなく、急ぎでもないこと」と出ていた。
東京都の小池都知事は「読んで字のごとく。きょう行かなければならないのか、
明日行かなければならないのか、ということであり、そういう観点からの仕分けもある」と話した。
これでは私に当てはめると、なんだかよく分からない。
「フォー」のテイクアウトが出来るベトナム料理店。
そこで次に「不要不急の反対語はなにか?」を調べてみた。
そしてビックリした。反対語は無いのであった。
因みに「不要」の反対語は「必要」、不急の反対語は「火急」だった。
すると「不要不急」の反対語は、「必要火急」で良いかもしれない。
まあこんな話はどうでもいいのだが、よく考えてみたら私自身が不要不急の人だった。
まだ早い時間のせいか、パン屋はお客が少なかった。