■これでいいのだ!
JR中央線で立川駅から枝分かれして青梅線が出ている。 その終点が青梅である。
私の住む小金井からだと1時間近くかかる町である。
更に先は奥多摩となり、山登りや渓谷遊びの場所となっている。その青梅に同級生のS君が住んでいる。
ある時、彼に青梅の町を案内してもらった。
青梅という町は人口が14万人くらいなので、私の住む小金井より少し多い。でも小金井から見ると、かなり田舎町である。その分、空気も美味しい。
昔は織物産業で栄えたが、今は見る影も無い。
青梅がいいのだ!
そこで町でも色々と考えて、町興しをやっている。
青梅マラソンはかなり有名になったところで、可哀そうに同じ日に石原慎太郎東京都知事が『東京マラソン』を始めてしまったので、青梅マラソンは下火になってしまった。
今は古い映画のポスターを町中に張り付けて、それで町興しを狙っている。
映画ポスター
そのポスターが縁で、映画好きの赤塚不二夫が青梅を訪ねて『赤塚不二夫館』というのを開いた。
赤塚不二夫館内
でも、私にはなぜ映画ポスターで町興しなのか、その理由が分からない。
町中にある昔の映画の看板だが、若い人は興味も無いし、今では当時のスターも分からない時代となってしまった。
そこで私には素朴な疑問がある。
『町は興さないといけないのか?』。
栄枯盛衰は時の流れだと思う。
織物産業で栄えた時代もあったのだから、今は青梅の時代じゃないと考えたらどうだろうか?
その町で商売をしている人達や行政に関わる人は『そんなことを言うな!』と怒るだろうと思う。
でも青梅に縁のある赤塚不二夫は言っている。
『これでいいのだ!』
ときわ荘模型
(おまけの話)
『これでいいのだ!』とは赤塚不二夫の言葉だが、この言葉は非常に重い。
誰でも人生を長くやって来ると、色々な場面に出会っているはずである。私はその時々に、それなりに頑張って問題解決をして来た。
努力が報われずに、結果が悪い場合もあった。
結果は全て受け入れるしかなかった。
そんな私と同じような経験をして来たであろう伊達のTさんと、時々メールでやり取りをする。
彼も私と同じように、色々と問題はあると思う。
内容は人によってそれぞれ違うが、問題があるという点では誰でも同じであろうと思う。
そんな時のTさんとのメールは最終的には、『これでいいのだ!』で終る。
この言葉の意味を理解し、その言葉通りに全てをあるがままに受け入れるには、それなりの年にならないと無理だろうと思う。
今回のおまけの話は重かったー。