■魅せられて
同級生のY君から絵葉書が来た。 それは仏像展の案内であった。表面には木彫りの不動明王の写真が刷ってある。
彼の友人の友人Xさんが仏像彫刻が趣味だそうで、趣味を始めて10年を記念して、その人が個展を開く案内書であった。
個展のタイトルは『仏像に魅せられて』という、どこかで聞いたことがあるようなものであった。
そういえば、ジュディ・オングの歌に『魅せられて』というのがあったなー。
Xさんの作品
私はXさんを知らないが、仏像彫刻という言葉には弱いので、女房を連れて同級生2人と待ち合わせてその個展を見に行った。
日本橋三越本店のそばの小さなギャラリーで行われていたその仏像展は、仏像画と石仏の写真展も共催されていた。
三越本店のライオン像
私も仏像彫刻を始めて4年が過ぎたので、まあまあの作品は彫れるようになった。
だから今回の個展でも驚くほどではなかった。
私が一番印象に残ったのは、『習う先生によって、同じ題材の仏像もこんなに違うのかー』というものであった。
Xさんの作品
Xさんは彫るスピードが遅いのか、私は既に4年でXさんの10年を超える難しい仏像を彫っている。
私とXさんとどちらが上手かと問われれば、『それは自分では言えない』。
(おまけの話)
仏像展を早々に切り上げて、東京をよく知らないY君の為に、ギャラリーの近くの世界でたった1軒だけの5つ星ホテル『マンダリン・オリエンタル』の2階にある千疋屋で休憩をすることにした。
千疋屋のフルーツは日本で一番値段が高い。・・・と、私は思う。
三越本店のライオン像
私はシフォンケーキ・セット、女房はフルーツ・ケーキと紅茶、S君はグレープパフェとコーヒー、そしてY君はアフタヌーンティ・セットだった。
みんなは割合に軽いメニューを頼んだのに、Y君だけは2500円もする重いメニューである。
千疋屋のアフタヌーンティ・セット
S君は忙しそうに何回も携帯電話で話している。
Y君はアフタヌーンティ・セットを軽く平らげる。
それを我々夫婦は呆れて見ている。
Y君!・・・・・『いくらウォーキングをしたり自転車をやっても、そんなに食べたら減量は出来ませんよー』