支えられてるけど支えてる~あなたらしくいられる場所~ごちゃまぜ食堂
室蘭市中島町にある 『ごちゃまぜ食堂』さん。 ごちゃまぜ食堂さんを運営する 株式会社由希 代表取締役の 藤田美智代(ふじたみちよ)さんにお話を伺いました。 ごちゃまぜ食堂さんには 以前にも数回訪れたことがありまして。 その時はアットホームなご飯屋さんでいいな~ 同じフロアではデイサービスもしているんだ・・・ フロア内もその際に見学させていただいたのに、 そんな印象しか持たなかった 自分が恥ずかしい!(;´Д`) そんな気持ちになったのは 昨年、お友達に誘われて参加した こちらの講演会がきっかけでした。 ごちゃまぜの街づくり??? 障害のある人もない人も、 子供もお年寄りもいる、 ごちゃまぜ! そうか!!! そういうことだったのか~(゚д゚)! と遅ればせながら気付いた私だったのです。 室蘭ごちゃまぜの街づくりをめざす会 – 株式会社由希〜おたがいサロン〜 (otagai-salon.link) 講演会に登壇された雄谷良成さんの運営する佛子園の動画で ごちゃまぜの街づくりのイメージがよく分かりました↓↓↓ 佛子園ホームページ (bussien.com) 室蘭市の中島町 医療機関などが入る プレディアス中島の5階に位置する ゴチャマーゼ中島。 このフロアでは 下記の事業が行われています。 ・地域密着型通所介護 ・放課後等デイサービス ・就労継続支援B型 ・ごちゃまぜ食堂 ごちゃまぜ食堂でわくわくランチ♪ 直通のエレベーターに乗って いざ!ごちゃまぜ食堂へ♪ 5階に着くと 誰かのお家のマンションに来たような雰囲気です。 お邪魔しま~す!と 思わず言いたくなります(^▽^) ちょうどお昼時にお邪魔したので、 ランチを楽しむお客様の姿が。 テーブル席やカウンター席 ピアノもあります♪ 畳のお部屋も居心地良さそうです♪ この日の日替わりは 豚の生姜焼き定食とオムライス。 日替わりメニューは ゴチャマーゼ中島のfacebook、 ごちゃまぜ食堂のInstagramでお知らせがあります。 ゴチャマーゼ中島 facebook↓↓↓ ゴチャマーゼ中島 | Facebook ごちゃまぜ食堂 Instagram↓↓↓ ごちゃまぜ食堂(@tetsuro0801) • Instagram写真と動画 以前訪れた時は定食をいただきました。 とても美味しかったので迷っちゃいます♪ ちょこちょこ食べたい、女心をくすぐる小鉢定食 がっつり食べたい男性も女性も大満足なとんかつ定食 お食事を作ってくださるのは 音喜多哲朗(おときたてつろう)さん。 通称おやびんさんが作ってくださいます。 (音喜多さんは株式会社由希の取締役でもあります!) 音喜多さんは 夜はご自分のバーもされながら、 お昼間は ごちゃまぜ食堂さんで お料理を担当されています。 今回は伊達産のお野菜を使った 『伊達野菜の彩りコース』をお願いしました! 室蘭の工場を眺めながら お料理を待ちます・・・ ごちゃまぜ食堂グラスも可愛い。 こちらは購入することができます♪ ライオンちゃん可愛い~♥ 室工大の清水教授が開発されたジンギスカン鍋! お隣の部屋から盛り上がる楽しい声が・・・ デイサービスに来られている方々の 過ごす部屋がお隣にあって、 食堂と繋がっているんです。 お隣のお部屋にも お邪魔させていただきました。 手前の女性は私に話しかけてくださり、座りながら踊ってみせてくださいました。 お年寄りや子供さんが 思い思いに TVを見たり音楽を聴いたり。 とても楽しそうに過ごされている様子が 食堂に居ても感じられます。 食堂の方も藤田さんや音喜多さんと お喋りを楽しむお客様も。 皆さんの楽しそうな笑い声や お喋りをしている雰囲気を楽しんでいると 1皿目のごぼうのプレートがやってきました♬ 音喜多さんは「土の香りを楽しんでください」と。 ゴボウの赤ワイン煮と味噌漬けです。 ゴボウの赤ワイン煮。あっさりサラッとした味わい。 ゴボウの味噌漬け。しょっぱくないのに味が染みてます! 同じごぼうでも全然味わいが違います! お酒に合いそう!(*´▽`*) 2皿目はヤーコンの味噌漬け。 生のヤーコンを漬けているそう。 私、ヤーコンがとても好きなんですが、 火を通していないヤーコンは初めて! こういう食べ方もあるんですね!(*'▽') 3皿目はフライドポテト。 お芋は2種類。 インカルージュとインカのめざめだそうです。 お塩も振られていて バーニャカウダーソースでいただきました☆ お次はハンバーガー! バンズには胡麻とオレガノ。 サンドされているのは なんと! 春菊とクリームチーズ! 密かにお味噌のお味も! こんなハンバーガー初めて!!! 春菊とクリームチーズと微かなお味噌が こんなにバンズに合うなんて! とっても美味しくて、新発見でした☆ ハンバーガーに添えられている 黄色の人参のムースはふわっふわ。 「京くれない」という人参のスープは 最低限の調味料で 京くれない本来の甘さを感じます。 辛み大根などの蒸し野菜が出される頃には もう、お腹がかなり膨れてます(*´ω`*) お野菜本来の甘みを噛みしめます♥ デザートは ビアンコマンジャーレ。 (イタリアのデザート「白い食べ物」という意味があるそう) 上に乗っているのはなんと セロリのオレンジ煮だそう(゚д゚)! セロリがデザートなんて、 こちらも初めてです! 甘過ぎなくて大満足なお野菜のコースでした。 お料理を担当する 音喜多さんは 夜のご自分のお店の他にも 音楽活動をされていたり。 今年のDRIVE IN 室蘭花火大会では 音喜多さんが活動されるバンドG-gzで作成された 「花火~あなたの華を~」が流れるそうです。 音喜多さんのCDはごちゃまぜ食堂でも販売中! コミュニティーラジオのFMびゅーでの ごちゃまぜラジオでは パーソナリティーもされていて、 FMびゅーの井川さんと 細川さん(株式会社由希 取締役)と共に 綺麗ごとではない介護福祉のことなどを 楽しくお話されています。 誰にでも起きるかもしれない悩みごとなのに、 思わずクスっとしてしまう、そんな番組です。 FMびゅー ごちゃまぜラジオ 水曜日 20:00~20:30 ごちゃまぜラジオ[倭会、大師堂仏壇店、湊工業、おたがいサロン・ゴチャマーゼ、「!」] – FMびゅー | まちを「おと」で伝える西いぶり地域のコミュニティ放送局 (fmview.jp) お茶目な音喜多さんを見て笑う藤田さん 自分の本当にやりたいことをやろう ~北海道で初めての共生型介護福祉サービス 訪問看護や介護支援員、 看護学校の教員をされていた藤田さん。 どのような人でも利用できて、 そのご家族の幸せを支えたい・・・ 自分が働きたい職場が北海道にはない・・・ ならば自分で作ってしまおう!と 2009年に設立された 『株式会社由希』 「希望に向かって自由に勇気を出して挑戦しよう」 という思いが込められているそうです。 シングルマザーでの起業。 安定した看護学校の教員を 辞めてまでなぜ???と問う私に 藤田さんの答えはシンプル。 「自分の本当にやりたいことをしたかったから」 「やらない自分が嫌」 たまたま偶然見た 1枚の富山の施設の写真。 子供も大人も障害のある人も 「誰でも必要な時に必要なだけ利用できる」 そんな共生型のデイサービス。 2009年、藤田さんのやりたかったことは、 白鳥台の『おたがいサロン』から始まりました。 高齢者のデイサービスと 障害のある児童が通う放課後等デイサービスを 同じ建物の中で行う共生型のデイサービス。 サービス付き高齢者住宅や 居宅介護支援事業所、こども食堂なども運営されています。 タオルを配るお手伝いをする男の子 2000年には繁華街が近い中島町で 街に役立つことに使って欲しいという ビルのオーナーさんの想いもあり、 人の繋がる場所、 新たな共生型の拠点を作ろうと ゴチャマーゼ中島を開設。 ごちゃまぜ食堂では 地域飲食店が提供する 日替わりランチも味わえます。 ゴチャマーゼと街の人々との 繋がりができています。 室蘭市中島町の飲食店に訪れるお年寄りの皆さん 誰もが誰かを支えている ~すべての人は人を支えることができる ごちゃまぜ食堂さんでは 障害のある方も働いています。 苦手なこともあるけれど、 得意なことは丁寧に一生懸命に。 社会で生かせる特技を それぞれの場所で発揮できるように助けたい。 あなたがあなたらしくいられるように。 大人も子供も混ざってお団子作り 共生型デイサービスされて周りからは 「お年寄りや子供達が 一緒に過ごしたいと思うわけがない。」 「できっこない。」 「子供達が走ったりして お年寄りに怪我をさせるのではないか?」 そんなことを言われることもあったそう。 空いているトイレをお年寄りに教えてあげる男の子 一緒に過ごすと お年寄りは子供達を見守り、 時には叱ったり。 子供達は職員など大人がすること見ていて 真似をしてお手伝いをしたり。 お年寄りカボチャを潰すのを手伝ってくれています 自分はケアを受けるだけの存在じゃない。 皆が誰かを支えてる。 自分も役に立てる。 「ありがとう」と言ってもらえる。 人と関わる訓練もできるのだそう。 赤ちゃんのお世話をする男の子 よく老人ホームなどで 子供達が訪問をし、歌を歌ったりしますよね。 お年寄りは、子供達の訪問をとても喜び、楽しみます。 ですが、お年寄りにとってはこの場合、 子供達は「他所から来た子供達」で 子供を見守るのは保育園の先生など「引率してきた人」。 「自分ではない」と思うそう。 ですが、共生型デイサービスで一緒に過ごしていると 子供達を見守るのは「年寄りの自分」という 感覚になるそうです。 男の子を見守るお年寄り 昨今では、少子化や核家族化で 世代が違う人との交流も 昔と比べると少なくなっていると思います。 私も、まだ数十年先にはなると思いますが、 自分が年を取って 施設に通うことになったら 子供達も含め、 色んな属性の人々が集う施設に通えたら、 毎日刺激があって、 楽しいだろうなと思うのです。 子供と遊ぶお年寄り 子供達や障害を持っている方にとっても お年寄りを見守ろう! お手伝いしよう!と 「自分も社会に役立っている」という気持ちを 育てることになるでしょう。 お年寄りの熱を測る男の子 人の幸せとは~安心できる場所 自分自身を自由に表現できて安心できる場所。 社会で生かせる特技を それぞれの場所で発揮できるように助けたい。 あなたはあなたでいい。 周りと比べちゃうかもしれないけど できなくてもいいじゃない。 他者に貢献することもまた 人を幸せにするんですね。 職員さんの赤ちゃんと藤田さん 藤田さんとお話をしていると 年配の方や障害を持っている方だけではなく、 誰でも認められたような 受け入れられているような そんな気持ちになるんじゃないかなと 感じました。 やりたかったことが叶ってしまった 「本当にやりたいことを!」と 共生型のおたがいサロン、 ゴチャマーゼ中島を運営され、 願ったことが実現してしまった!と笑う藤田さん。 これからは この事業を継続していくのが今の目標だそうです。 藤田さんの想いに賛同されて 室蘭ごちゃまぜ街づくりの 仲間の輪が室蘭だけではなく、 この西胆振、 そして北海道全体に広がると 地域がもっと優しさで包まれそう♥ そんな期待が膨らんだのでした。 ごちゃまぜ食堂 住所 室蘭市中島町1丁目8-5 プレアディス中島 5階 連絡先 0143-84-9783 営業日 火~金曜日 営業時間 11:30〜14:30 L.O13:30 ※事前に予約でランチタイム終了後のカフェタイム営業します ※月に何度か、午後に「きまぐれCAFE」開催 ごちゃまぜ食堂 – 株式会社由希〜おたがいサロン〜 (otagai-salon.link) (記事は2022年3月の取材に基づいています)