できるだけmade in Japan にこだわること。
「エコ」や「SDGs」などが一般的なワードになって久しい昨今です。 当店もその社会的な流れに対して、その「エコ」や「SDGs」について、できることは何かを考える日々です。 そこで店長の出した一つの答えが、「できるだけ日本製を推す」ということです。 日本国内で洋服を作ると、海外で洋服を作り日本に持ってくるのと比べると運送にかかる時間が短くて済みます。 そのため運送の際に排出されるCO2が海外で洋服を作る場合より大幅に抑えることができます。 それに、いつも売り場で思うのですが、日本のファクトリーブランドから届く服って、 柔らかくてふんわりしているんです!!! なぜかって? コンテナの中で長時間ぐちゃ〜っと押し潰されていないから。 それだけでも日本製の価値があると思うのです。 また、服を作るには、生地を作る人、裁断する人、縫製する人など他にもたくさんの人たちが関わっています。 その作業を日本で行う事は日本で働く人たちの働く場や、工場のある地域の活性化につながっています。 長年の伝統を培った日本の職人さんの底力を知ってほしい・・・ 特にこれから秋冬に多く登場する「ニット」たち。 日本で販売されているニットの99%以上は、海外で生産されているのはご存じでしょうか。 今、日本のニット工場の多くは、廃業の危機にさらされています。 それは、人件費の安い後進国で作ったほうが安くできるからです。 しかし、日本の職人にしかできない技や、日本の編み機でしか出ない風合いがあるのです。 何でもかんでも安けりゃいいってもんじゃないんです。 では具体的に日本の職人にしかできない技って何なのでしょうか。 それは細かな調整技術です。 日本の職人のニットが良いといわれる理由は、機械の微調整の技術が海外より優れているために、1台の機械で少し柔らかくしたり、少し厚みを持たせたりなど様々な風合いのニットを作ることができるところです。 そういう微調整を行うことで、本当に着心地のいい服は生まれてきます。 もちろん、海外製にだって素晴らしいものはたくさんあります。 レース編みの技術はインドの職人さんが世界一だと思っているし、ベトナムの仕立て屋さんの仕立てるスーツは素晴らしいです。 そんな彼らへのリスペクトを持った日本のファクトリーブランドの、「この生地のストレッチはトルコ製の糸でしか出せないから、あえてこれは自社工場ではなくトルコの糸で生産してます」みたいな正直で真面目なこだわりも好きなんです。 逆に、袋詰めをだけ国内でして「日本製」と謳うような価格の安い商品は、私が個人的に嫌いなので、できるだけセレクトするときに製造ラインをチェックしています。 販売員として、いや小売を商うものとして、大切にしたいこと。 「いいものを安く」 ではありません。 「価値のあるものの、その価値を伝える」 いいものは長く使えます。 長く使おうとする気持ちになります。 わたし、それが大切だと思うのです。 それが一番身近にできる「SDGs」じゃないかと思うのです。 手に取った服に、職人さんの顔が見えたら。 よく野菜なんかは「OOさんの作った」みたいなのありますよね。 でも服にはありません。 そこで、販売員の出番です。 職人さんの細かな技や、デザイナーさんのこだわりなど、いろんな思いを繋いで伝えること。 売りたい商品を、なぜそれが売りたいのかを考えてセレクトすること。 大切にしたい私の商売の根っこです。 私ができるだけ日本製にこだわる理由。 書ききれない思いが溢れそうなのでこの辺りにします。 物価高騰でお洋服もお値段が上がっています。 なおのこと、ちゃんと価値を伝えられる販売員にならなければ・・・と身の引き締まる思いです。 ついでに体も引き締まりゃいいのに。 というわけで、これからもいろいろと勉強し、精進してまいります!!