■ぶらり全駅下車の旅 (武蔵小金井~国分寺)
少しの人の希望に応える為に、JR中央線の武蔵小金井駅から終点の高尾駅まで歩くことにした。 今回はひとり旅ではなく、お連れがいるので寂しくない。
中学高校時代の同級生のY君である。
彼は頭の毛が薄いせいか、丸坊主にしている。
だから、なんだか修行僧と一緒に行くような気分になる。
駅の南口から新しく出来たイトーヨーカドーの前を通り、市役所前へ出る。市役所の西側の坂を下る。
ここが私のブログによく登場する「はけ」である。
はけの道を行く
坂を下りた突き当りを右に折れる。
この角にあるのが幡随院というお寺で、小金井の名士は殆どここで葬儀を行うので、ここの葬儀に行くと久し振りの人達に会える。
大きな葬儀場のある幡随院
その道を西に進むと派手な黄色の建物に出会った。
どうやら安いアパートで、外国人が多く住んでいるらしい。
本当に英会話が学べるんだろうか?
更に進むと広い道に出る。この辺りが国分寺までの中間点である。
トンネルの上の道を使って道路を渡り、また進む。
すると右手に弁天様が現れる。ここには清い湧水が出ている。その湧水は「はけ」から湧き出る清水であろう。
中間点の貫井トンネル
更に進むと学生の姿が目に付く。
この道の上に東京経済大学があるからだ。
私達の学生時代とは、服装も態度もまるで違う。
『本当に勉強をしているの?』と、聞きたくなるのを抑えて先に進む。
そして、もう少し歩いたら国分寺駅前となった。
武蔵小金井駅から50分であった。
弁天さまの湧水
(おまけの話)
Y君とは午前10時の待ち合わせの約束なのに、15分も前に、『もう来ているよー』と電話があった。
気が早いのは年寄りの特徴であるが、私はその方が好きだ。
歩きながら、色々な話をした。
Y君は妻が病気になる前は、『この幸せがズーと続く』と、なんの疑いも無く考えていたそうだ。
それが病気で亡くなってしまい、愕然としたようである。
英会話が学べるらしいアパート
でも、彼なりに充分に納得する介護をしたので、悔いは無いようだ。
私の場合はどうかと言えば、全く心構えが出来ていない。
自分が先に逝くと決めているのだが、果たしてそうなるか?
なかなかこういう話をする機会は無いので私は良かったが、Y君はどうだったろうか?。