■ぶらり全駅下車の旅 (八王子~西八王子)
八王子駅はかなりの都会だ。 JR中央線、八高線、横浜線が発着している。
京王線は乗り入れていないで、そこから5分くらいの場所にある。
その理由は分からないが、いまどきでは珍しく乗客には不便なことになっている。
きっと、昔のことであるが、国鉄時代に私鉄とは仲が悪かったんだろうと想像する。
甲州街道沿いの長ーい商店街
駅の北口を出て、北に進むと甲州街道に出る。
Y君が住吉神社にお参りしたいと言うので、街道沿いの神社に立寄ったが、これがこの辺りにしては境内が狭過ぎる。
両隣りにマンションが迫っているので、薄暗い。
訳は知らないが、八王子辺りなら敷地が広くて当たり前である。もしかして、いつの時代かの宮司が敷地を売ってしまったか?
今では珍しい桶屋
甲州街道を西に進む。
両側には商店街のアーケードが続いている。
昔のことであるが、地元の人が、『この商店街の長さは東洋一だー!』と自慢していたのを思い出した。
ところが、今ではシャッター通りとなっている。
商店街に出店していた伊勢丹、大丸、西武デパートは、とっくに撤退してしまった。
今では駅ビルにそごうデパートが残るのみである。
そんな寂しい商店街の中ほどに、歌手のユーミンの実家である古ぼけた呉服屋がある。
ユーミンの実家の呉服屋
八王子は絹織物の町だったので、この店も昔はずいぶんと儲かったんじゃないかと思う。
更に進むと、甲州街道は追分で二股に分かれる。
ここで左の方の道を選んで進むと、もう西八王子駅はすぐである。
追分交差点
(おまけの話)
私のオヤジは八王子の出身である。
12人兄弟姉妹の5番目で、家は機屋を経営していた。
「機屋」と聞いて、それが分かる人は高齢者だろうと思う。
これは織物工場のことで、昔はかなり羽振りが良かった。
今でも本家が駅の傍にあり、工場跡地は商業ビルとなっている。
銘菓「八王子千人町」
織物工場は時代に取り残されて、今では倒産したり、廃業したりして、兄弟で誰も機屋はやっていない。
私のオヤジは変り者だったらしく、戦前のことであるが、親からお金を出してもらい、移民ではなく、写真の勉強にブラジルに渡った。
現地で一時的に成功したこともあったらしいが、最後は無一文となって日本に戻った。
この話は長いので、別の機会に・・・。