■「上り」と「下り」
立川駅の傍の居酒屋で、デジカメクラブの忘年会があった。その時に昭和記念公園のイルミネーションの撮影の約束をした。 昭和記念公園というのは、立川駅から歩いて10分くらいである。
JR中央線で立川というのは小金井から見ると、「下り」である。人は普通の場合、「下り」というのは、あまり好まない。
なぜだか「上り」の方が良いと思うのである。。
同級生で作家の嵐山光三郎くんが、「下り坂繁盛記」という本を出した時に読んだが、その時は「目からウロコ」であった。
要約すれば、「人生は上り坂を重い自転車を漕いで来たようなものだ。だから年をとったらもう漕がないでいい下り坂を楽しもう」というエッセイで、「上手いことを言うなー」と思った。
・・・というわけで、元気で暇人の3人が昭和記念公園にイルミネーションの撮影に行った。
午後6時の公園は、『どうしたの?』というくらいの人混みである。
最近の平日はどこでも年金生活者ばかりが目立つのに、ここは老若男女を問わず、色々な年代の人達で一杯だ。
割合に多いのが、男女のカップルである。
イルミネーションは若い男女にはロマンチックな雰囲気を演出してくれる上に、なによりもその暗さで「あまり美人でない女性も美人」に、「並の男もハンサム」に見えてしまう。
それが彼らも狙いなのかもしれないと邪推して、若いカップルがいると、つい近付いて顔を覗いてしまう私である。
1時間の予定で彼らと別れて撮影し、20分も前に待ち合わせ場所に戻ったら、2人は既に来ていた。
ジジイは気が早くていけない。
(おまけの話)
デジカメクラブの忘年会の話である。
元気な9人のメンバーと、ゲストの2人が集まった。
私は酒を飲まないので、幹事のY君にその居酒屋の売りである「飲み放題」は止めてもらった。
その代りに食べ物を重視してもらった。
いつものメンバーがいつもの話で盛り上がる。
気楽な仲間との集まりでは、この「いつもの」というのが非常に重要で、気が休まるから不思議である。
食べ物が不足して、幹事のY君が次々と追加する。
ワイン、焼酎、日本酒もどんどん追加である。
そしてお勘定になったら、当初の予算の2倍となっていた。
酒を飲まない私が余計なことを言わずに、「飲み放題」で頼んでおけばもっと安かったんじゃないかと反省している。