■磐越西線の車掌さん
玉梨温泉の恵比寿屋は、川沿いの崖にへばり付くように建っている旅館である。 この集落には13軒の家があるが、6軒が空家だという。
旅館の入口は3階で、風呂は一番下にある。
泉質は炭酸水素塩泉で、色は茶色である。
源泉掛け流しで、加水も加熱もしていない本物の温泉である。
源泉掛け流しの温泉
翌朝は4時に起きて、1人で風呂に行く。
露天風呂は外気が冷たいが、それもまた気持ちが良い。
今回は夕食前、寝る前、そして早朝の3回温泉に浸かった。
只見線は会津川口駅には、1日6本しか来ない。
午前8時30分の次は、12時33分だというので、早い方に乗る。車内は病院に行くらしいジジババしかいない。
豪雪地帯の只見線
そのまま東京に帰るには早過ぎるので、会津若松駅で観光をすることにした。
観光客用のハイカラバスに乗り、会津鶴ヶ城を見学する。
あまり観光は好きでない私なので、ソバを食べて駅に戻る。
4分後に磐越西線の列車が出るというので、とりあえずの切符を買って列車に飛び乗る。
暫くして若い車掌が検札が来たので、乗り越し精算をする。
会津鶴ヶ城
私 『中央線の武蔵小金井までの切符と新幹線の特急券を。でも、武蔵小金井って分かる?』。
車掌 『よく知っています』。
私 『どうして?』。
車掌 『私の親戚が小金井にいて、先日も行ったばかりです』。
私は驚いた。
こんなところで小金井に縁のある人と出会うとは。
だから、旅というのは面白いのである。
郡山に出る前に、猪苗代湖で立寄って白鳥を見た。
会津若松も猪苗代湖も秘湯に比べると、大したことはなかったなー。
猪苗代湖の白鳥と鴨
(おまけの話)
この辺りの名物料理は馬刺しだと旅館の女将さんが言っていた。
そこでY君は夕食に別料金だが、早速注文してみた。
彼は旨そうに食べている。
馬が旨いかなー?私は馬刺しは好きじゃない。
また世界の3大珍味と言われるフォアグラ、キャビア、トリュフも好きじゃない。
2両編成で走る只見線
更に日本の3大珍味のウニ、カラスミ、このわたも好きじゃない。
マグロのトロ、牛肉の霜降り、イクラもあまり好みではない。
こうして考えてみたら、私は高級な食材はみんな好きじゃないということが判った。
結構好きなのがイカである。
これは安い物の代名詞みたいになっている。
結局、安い物が好きなのであった。
でも、安いから好きなのではなく、好きな物が安かったのである。