■さよなら小金井
遂に引越しをする日が来た。 3月10日という日は私にとつて人生最後のビッグイベントの日となった。
朝食を早目に済ますと、午前8時に引越し屋が来た。
中型トラックのロングが2台来ている。
作業員は慣れていて、1ヶ月も掛って女房と2人で片付けて、やっと持って行くことを決めた荷物をアッという間に積み込んだ。
部屋の段ボール箱の山
トラックが出て行くのに合わせて私と女房も自家用車で出発し、先回りして現地で待つことになっている。
いよいよ「さよなら小金井」である。
これが小金井の最後かと思うと寂しいが、割合に呆気ない別れだ。
引っ越し用トラック
引越し先のマンションは管理組合が強く、引越しの手続きが難しい。
更に色々な場所を傷付けないように、ビックリするほどの養生をしていた。荷物専用のエレベーターから運び込んで、通路はどこもかしこも保護する。
部屋中が段ボールの箱だらけだ。
これを片付けてるかと思うと、かなり気が重い。
急ぐこともないので、ゆっくりやろうと思う。
何もなくなった部屋
引越し屋のトラックが帰って行ったのに合わせて、私だけ小金井に戻る。今日まで使っていた自家用車を廃車にする手続きをするためである。
小平の販売店に車を届け、武蔵小金井駅から電車に乗って新居に戻る。これで長年住んだ小金井とも、車とも本当にお別れである。
やはりこれが最後と思うと、少し寂しい。
「別れ」はいつでも、どんな時でも寂しいものである。
養生して運び込む
(おまけの話)
私は16歳の誕生日に運転免許を取った。
それから丸53年間も車を運転し続けて来た。
それがこの引越しを境に車を手放す決心をした。
都心で便利ということもあるが、マンションの駐車場に空きが無いのである。外で借りると遠くだし、また月額5~6万円はする。
長年乗り続けた愛車と富士山
よく「アクセルとブレーキを踏み間違えた」と言って店に突っ込んだり、屋上の駐車場から落ちる人がいる。
私は大丈夫とは思うが、保証は出来ない。
そこでこれを機会に運転を止めて、もしもでも人に危害を加えないようにすることにした。
この年になり、引越しと運転を止めるという大きな決断を2つもしてしまった。後悔は無い。・・・・多分、ない。