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[2011.03.22]
■初めての訪問者
19日の朝に携帯電話が鳴った。 
液晶画面を見ると、伊達市の金物屋のHさんからだった。 
 
なんの用事かなー?と思って出て見ると、『いま東京スカイツリーの下にいます』と言うから驚いた。 
 
『近いから来ないか?』と誘うと、最初からそのつもりのようだったHさんは、『今から行きます』と答えた。 
 
3月17日の朝日 


Hさんが伊達から我が家への初めての訪問者だ。 
彼は伊達市のメセナの関係で、東京で演劇を見るのが仕事で来たと言う。 
この大震災の最中に、なんとも羨ましい話である。 
 
伊達市のことが気になる私に、Hさんは自分の知る情報を教えてくれた。 
 
Hさんが新島橋を渡って来るのが見える 
 
『今回の大地震では特に目立った被害は無かった。漁業関係で、ホタテ貝の養殖筏が流されたらしい。スーパーでも品物はあるし、ガソリンスタンドで給油の行列も無い』。 
 
関東地方とはなんと違うことか・・・。 
でも、『伊達市の関係者には被災地に親戚や知り合いがある人が多いので、連絡が取れず困っている人がいる』と聞き、やはり無関係ではなかったと知り、何故だかホッとした。 
 
Hさんが帰る清澄通り 
 
翌日のことである。 
私は家族と銀座の三越デパートに買い物に行った。 
そして買い物も終り、帰ろうと思い6階に出た。 
 
すると向こうのレディス売り場に、見たことのある人が買い物をしている。体形から見て、どうもHさんらしい。 
彼は女房とオフクロにお土産を買っていた。 
 
こんな広い東京で、また会えるとは驚いた。 
思わず記念撮影をしてから別れた。 
 
大江戸線の路線図 
 
(おまけの話) 
Hさんが帰った後に宅急便が届いた。 
開けてみたらイコロ農園のTさんからの野菜の数々だった。 
それに北海道のバターにチーズ、そしてなぜかウズラの卵も入っていた。 
 
以前にメールで、『イコロ農園ハウスで約12種類のサラダ菜が、完全無農薬で夜の寒さ、昼の酷暑の中で育ちました。 
宅急便で送ります』と来ていたので、それだろう。 
 
イコロ農園のサラダ菜とバターなど 
 
それが引越しと大地震の合間を縫って送られて来たのだった。大震災後にも拘わらず、伊達市から2日間で届いた。 
被災者のことを思うと、なんだか申し訳ないような気持である。 
 
早速、夕食のテーブルに和風ドレッシングで登場した。 
なんだか懐かしいような味がした。 
有珠山の香りもしたような気がした。ありがとう。Tさん。 
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プロフィール
心の伊達市民 第一号
心の伊達市民 第一号
北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。 
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