■築地市場を徘徊する
築地市場は女房にとっては、自分の縄張りみたいなものである。私達は近くに越して来たこともあり、時々、買い物に出掛ける。 女房は長年にわたり懐石料理教室を主宰していたので、毎月のように築地市場に買い物に来ていた。
だから、彼女は場外のお店の人とは顔馴染みである。
築地市場全景(我が家から見る)
狭い路地を歩くと、店の人に声を掛けられる。
『先生、寄って行って!』とアチコチから声が掛かる。
そんな時の私は肩身が狭い。
店の人は私を知らないし、私の仕事も知らなかった。
だから、彼らから見れば私は「髪結いの亭主」にしか見えないのである。
市場内から見た我が家
今回の引越しを機会に、私も連れだって、それらのお店にご近所付き合いの挨拶に行った。
昆布屋の「吹田商店」、和食器の「東山堂」、鰹節の「秋山商店」、包丁店の「有次」、割烹材料の「長谷川」など沢山ある。
場内にも商店はあるが、基本的にはセリ場であるから、素人は迷惑となるので私はあまり行かない。
魚を運搬して来た発砲スチロールの山(場内)
最近は外国の旅行雑誌などにも紹介されているので、外国人観光客が多いが、大震災の後は見掛けなくなった。
外国へ行っても私達は、その町の市場に行く。
市場を通して、その町に住む人の生活が分かるからだ。
だから、早く元の元気な築地市場に戻って欲しい。
多少はマナーが悪くても、外国人観光客がいた方が賑やかでよい。
朝4時の築地市場
(おまけの話)
築地市場に女房と一緒に昼食を食べに行った。
寿司を食べる予定の女房と別れて、私は天竹に行った。
この日は3月29日なので、数字の語呂合わせで、「ふくの日」だそうで、いつもは1680円のふぐ天丼が、なんと1000円だった。
ふぐの天竹
殆どの客がふぐ天丼を注文する。私も同じく注文した。
ところが、私の隣の席のオヤジが「てっちり」を食べていた。
店はサラリーマンでごった返しているのに、1人でガス台を使い、てっちりとは驚いた。
なにを食べようと勝手だが、この時間帯では浮いている。
その後も見ていたら、なんとご飯を注文して雑炊を作っていた。
こういうオヤジが本当の「KY」じゃないかと思うが、どうか?