■避難勧告
原発事故により、発電所から30キロ以内に住む人に避難勧告が出ている。 原発から出ている放射線被害を避けるためである。
避難勧告と簡単に言うが、ことはそう簡単じゃない。
避難先は体育館とか、公民館などのだだっ広い場所となる。
そこに段ボールで仕切りをして、多くの家族が生活するのである。考えただけで、誰でもその生活環境の悪さはすぐ分かる。
豊洲方面のビル群
そんなことを考えていたら、色々な友人達が私達に避難勧告をして来た。彼らは、東京も危ないと思っているのである。
名古屋のYさん、伊達市のHさん、ロサンゼルスのIさんから、私達に『早くこちらに避難して来い』と言って来ている。
早朝の清澄通り
でも私には妻もいるし、娘もいるし、猫もいる。
私には無いが、娘には仕事もある。
こんな私でさえ、全てを投げ打って避難するのは難しい。
だから強制的に避難させられた人達のことを思うと、本当に気の毒だと思う。
地震による津波で受けた被害は天災なので、これは仕方ない。でも放射線による避難勧告は違う。
全ての原因は東京電力に行き着く。
東京電力は避難した人達に、どう責任を取るのだろうか?
ある日の夜の丸の内方面
仕事を失った人、会社が倒産してしまった人、そして多くの人の人生が狂ってしまった筈だ。
これを機会に、私達は原発に付いて考え直す必要に迫られている。
なにより考えなくてはならないことは、問題が起きた時に解決する方法すら持ち合わせていないような物を採用してはいけないと思う。
最先端型遊覧船
(おまけの話)
みんなが被災者のことを思って静かにしていると、普通の人まで被害者になってしまうのではないか?。
近所の居酒屋やレストランは、まるっきりお客が来ないという。
計画停電のこともあるが、「こんな時期だから早く家に帰ろう」とみんなが同じ考えになっているのが、その理由のようだ。
汐留に沈む夕陽
こんなことが長く続くと、被災者ではない普通の人が経営している店が潰れて被害者になってしまう。
だから、私は普段と同じようにお金を使うようにしている。
みんながいま出来ることは、節電と義援金の寄付だろうと思う。でも、節電は問題無いが、義援金寄付詐欺が横行していると聞く。
私もある日の寄付は、そんな詐欺に遭ったような気がしてならない。