■父から娘への手紙
世間のオヤジというのは、娘に手紙を書いたりするのだろうか? 私の周りでは、そんな話は聞いたことがない。
最近のオヤジは携帯メールかもしれないなー。
そんなことを常々思っている私に、ある時のことである。
『引越しの片付けをしていたら、こんな物が出て来た。』と娘が手紙を持って現れた。
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その手紙は20年前にスイスに留学していた娘宛に、私から出した古い手紙であった。
そこには今回の原発事故を予見するようなことが書かれていた。
手紙から抜粋すると、『2月25~26日に1泊で、福島の原子力発電所の見学に行って来ました。(中略)
原子力発電所を見る前に映画を見せられたり、パネルとか模型での説明が長く、原子力発電所がいかに安全かということに重点が置かれていて、東京電力のPRという感じです。
建て替え中の歌舞伎座の塀にある歌舞伎絵
発電所の見学は中央制御室というところだけで、それが本当に中央制御室か、見学用の偽物かもハッキリ判りません。
往復のバス代と昼食は東電持ちですから、みなで洗脳されに行ったようなものです。
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原子力発電所はソ連のチェルノブイリ発電所の事故もあったように、ひとたび事故になると、人類の存亡にかかわるようなものとなってしまいます。
我々は子供や孫達が安心して生活できるようにしてあげなければいけません。』(後略)と、書いてあった。
まさか私が20年前に見学に行った福島原子力発電所が事故を起こして、このような騒ぎになるとは思わなかった。
(おまけの話)
父親というのは、どうも娘には弱いのである。
また、真面目に娘と向かい合うというのも照れ臭い。
娘は父親の情報を母親を通して聞いているので、殆どの場合が、父親というのは駄目オヤジである。
そうしている内に、娘は就職や結婚で家を出て行ってしまうので、お互いに理解し合えないままで最後まで行ってしまう。
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スイス留学中の娘に宛てた、私からの手紙はかなりの数になる。それらの手紙には色々なことが書かれていた。
だから私の娘が私を正しく理解していると思ったら大間違いで、オヤジと娘が理解し合うのは難しいのである。
だから、このブログを通して、理解を訴えているのである。