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[2011.06.15]
■ひとつ屋根の下に住む 
東北大震災の2日前まで住んでいた小金井に、岡本忠士さんという画家がいる。 
「芸術は爆発だー」の岡本太郎さんとは関係ないが、「おかもと た・・・」までは同じである。 
 
その岡本画伯から個展の案内状が送られて来た。 
会場は、いつもと同じ有楽町駅前の交通会館地下一階のシニアサロンである。 
 
理容 ハシモト (岡本画伯作) 


個展のタイトルは「昭和残照」といい、彼の得意とする東京の町並みの水彩画で、今回は神田、お茶の水、神楽坂の古い建物を描いている。 
 
私が引越したことを報告すると、岡本画伯は驚くことを言った。 
『あなたと同じマンションに自分の幼稚園、小学校を通しての同級生が住んでいる。近日中に個展を見に来るはずだ』。 
 
神田明神 (岡本画伯作) 
 
そこで私は住所と電話番号を紙に書いて置いて来た。 
もし、その夫婦が私達と知り合いになっても構わないと思うなら、連絡があるはずだと思った。 
 
そして4日後に自宅に電話があったので、我が家に誘った。 
夫婦で現れたYさんは、私達より少し年齢が上だった。 
 
やぶそば (岡本画伯作) 
 
私達より少し下の階に住んでいるが、部屋の方向は東京湾に面しているので、花火大会の時は絶好の指定席となる。 
 
ゆっくりと我が家で過ごしてもらい、このマンションの色々な情報を教えてもらった。 
ひとつ屋根の下に住んでいるのに、誰も知り合いがいなかった私達にとっては、ありがたい出会いだった。 
 
もう1軒の蕎麦の名店「まつや」 (岡本画伯作) 
 
(おまけの話) 
マンションというのは、今まで住んでいた一戸建てと違い、近所との交流が殆ど無い。 
一戸建てに住んでいた時は、頻繁に近所の人と出会うので、挨拶だけでなく話もしたし、交流もしていた。 
 
マンションに引越した翌日に、部屋の両サイドと階下の同じ位置の部屋の人には挨拶をしておいた。 
 
昌平橋 (岡本画伯作) 
 
でもその後、全く出会うことが無いので、次に会っても分からないだろうと思う。 
 
エレベーターに乗っても、誰とも乗り合わせない。 
だから、誰とも知り合いになるということが無いのである。 
 
それでもマンションの屋根は1つだから、「ひとつ屋根の下に住む」と言うのだろうか? 
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心の伊達市民 第一号
心の伊達市民 第一号
北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。 
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