■季節外れのサクランボ
東京でサクランボといえば、普通は6月である。 それも品種は「佐藤錦」で、産地は山梨か山形である。
そしてサクランボが終ると、東京に本格的な夏が来る。
だからサクランボは暑くなると、必然的に店頭から消えて食べなくなるというのが、古くからの東京人の感覚である。
東京に戻る時に実っていた交配用サクランボ
ところが、今年は7月23日に北海道からサクランボが届いた。
このサクランボは私が7月初旬に伊達市に行った時に、お世話になった壮瞥町の岩倉観光果樹園に注文しておいたものだ。
品種は「南陽」で、これは東京では手に入らない。
サクランボは痛み易いという理由の他に、「真夏にサクランボは食べない」という東京人の食習慣のせいかもしれない。
綺麗に並べられたサクランボ(南陽)
今年の私はサクランボをよく食べた。
北海道から戻る前に、壮瞥町の岩倉観光果樹園で交配用のサクランボを食べた。
東京に戻ったら、すぐに山形産の佐藤錦が出た。
その後にアメリカの 「レーニア・チェリー」が出た。
これは販売期間が短いので、気を付けていないと見逃してしまう。
アメリカ産レーニア種サクランボ
そして最後に、真打ちの 岩倉観光果樹園の「南陽」である。
これは佐藤錦より粒が大きく、皮が少し硬めである。
これがなんとも歯触りが良くて、美味しい。
送られて来た箱を開け、すぐに口に入れる。
口一杯に頬張った南陽で、なぜか壮瞥町の果樹園のオヤジの岩倉さんのゴルフを思い出した。
それは豪快なオービー連発のことである。
大粒で美味しい南陽
(おまけの話)
サクランボが届く2日前に岩倉観光果樹園から電話があった。
『本日、サクランボを送ります。実はサクランボの代金なのですが、もらい過ぎていました。半分で良かったのです。』
私が壮瞥町で東京に戻る前の日に、これからかなり先に収穫される「南陽」の予約をした時の話である。
不足分として注文した「サクランボ・ジャム」
その時、女将さんが、『橋本さん、南陽は高いよ!』と2度も言った。
私は、『お世話になった岩倉さんだから、構わないよ』と答えた。でも、チョット高いかな?と、感じていたのである。
岩倉観光果樹園の女将さんは正直者である。
みんなでサクランボ狩りに行ってね!