■呼べば来る都会の渡し船
同にマンションに住む長老から、「お台場行きの定期船は電話で呼べば晴海桟橋に来てくれる」と、とんでもない話を聞いた。 「本当かなー。田舎の渡し船じゃあるまいし・・・・」と疑った。
連絡先に電話してみたら、係員は、『晴海桟橋で乗降する人は滅多にいないので、連絡をくれれば寄ります』と、驚くような回答だった。
岸壁の突端からつき出たゴミみたいな桟橋
そうなると、用事も無いのに乗ってみたくなる。
晴海桟橋は我が家から10分くらいの場所にある。
ここは国際見本市会場だった時には使われていた桟橋で、私も何回か乗ったことがある。
見本市会場がビックサイトに移ってからは、この桟橋を利用する人は殆どいなくなった。
今は滅多に使われることもなくなり、船はここをパスしてしまう。
日の出桟橋から向って来るフェリー
10時55分発のお台場行きの船を予約した。
暇人のマンション住民を誘ったら、私の物好きな企画に乗ってくれたのは5人だった。
10時に集まり、マンションからブラブラと6人で歩いて行く。
日の出桟橋を出たフェリーが、こちらへ向って来るのが見える。
私達が乗るという連絡が、フェリーの船長に間違いなく伝えられているようだ。
フェリーからも我が家が見える(中央のストライプ)
定刻に出発したフェリーは、順調に進む。
振り返ると、我が家が見える。
レインボーブリッジの下をくぐると、もうお台場である。
たった18分の船旅だったが、300円にしてはかなり堪能できた。
食事をして「ゆりかもめ」に乗って新豊洲で降りて、そこから歩いて帰ったら、ずいぶんと遠回りだったなー。
レインボーブリッジの下をくぐる
(おまけの話)
私は現役の時には機械工業を経営していた。
そんな関係で2年に1度は晴海会場で開催される『国際工作機械見本市』に出展していたので、晴海にはよく行った。
ある時、外国人が我が社の小間にやって来て、商談が始まった。そして、後日、商社を経由して機械を輸出することになった。
お台場の自由の女神
送り先を見て驚いた。
船から下ろす場所が「アカバ港」であった。
このアカバという場所は、映画「アラビアのロレンス」に登場する。
ロレンスが砂漠の民であるフセインと行動を共にして、灼熱の砂漠を越えて、オスマン帝国に占領されていた港であるアカバを奪取した感動の映画なのである。
出来たら機械の試運転にアカバに行きたいと思っていた私だが、その後、なにも連絡が無かった。
上手く使えているなら良いが・・・。