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[2007.07.11]
■お父さんの仲間入りをした役者のHさん
伊達市は文化に溢れている。 
特に音楽が盛んで、自分たちでミュージカルもやってしまうというグループもある。 
 
その劇団の名前が『パラムと仲間たち』で、そのメンバーに市内で大きな金物屋を経営しているHさんという人がいる。彼は体が大きく、見た目には相撲取りと間違えるほどだ。 
パラムとはどういう意味かは聞き損ねた。今度、Hさんに会ったら聞こう。 
 
Hさんに誘われて、昨年の夏もカルチャーセンターの公演を見に行った。 
この劇団は団員が少ないので、1人が二役もこなす。 
ところがHさんはあまりに体が大きいので、違う場面で違う衣装で出てきても、違う役には思えず、そのせいでストーリーが分らなくなってしまうという欠点がある。 


 
国は色々な事業を行っているが、文化にも税金を投入している。 
北海道文化財団というところが『高齢者舞台発表活動支援事業』という活動を行っていて、舞台発表を行いたい団体にお金を出しているようだ。 
 
今回は『プラチナエイジ・シアターinだて』という企画で、カルチャーセンターで4団体が発表することになった。 
そんなところまで国がお金を出すから、国家予算が足りなくなるのではないかと私は要らぬ心配をする。 
 
 
今年のHさんのグループの出し物は『小さな花壇の物語』である。このミュージカルが面白いかどうかというと評価が難しい。全員が素人の役者であるし、私は『そもそも日本人にはミュージカルは合わない』と思っているので、そんな目で見てしまうから、なおのこと評価は厳しくなる。  
 
それに、出演者のHさんは子供が生まれて嬉しくて仕方がないので、練習が不足気味である。 
客席が暗いのでよく見えなかったが、TさんとCさんが来ていた。彼女達はHさんとは同じ水泳の仲間だ。 
 
他の出演者も家族や親戚やお友達を除外すると、『どれだけの普通の観客がいたのかなー?』なんて考えながら、写真を撮り終えたので、途中で席を立った。 
 
カラオケでもミュージカルでも、『聞いてくれる人がいなければつまらないという点では同じかもしれない』なんて言ったら、Hさんに怒られるかもしれないなー。 
 
(おまけの話) 
私の以前のメールの中で、たまたまであるが、『他人の孫やペットは可愛くともなんともない』ということを書いたことがある。これは誰しも判る話だが、誰も言わないが本当である。 
 
そのメールはHさんに子供が生まれる前の話だった。 
ところがHさんに子供が出来てしまった。でも、私はそんなことを書いたことも忘れていた。 
Hさんは50歳近くになっての初の子供であるから、可愛くない筈がない。 
 
誰かれ構わず自分の子供を見て欲しいのが人情というものである。 
困ったHさんは、それでも遠慮がちに、『他人の子供は可愛くはないでしょうが・・・・』とメールに写真を添えて送って来た。 
 
『生まれたばかりの写真からでは可愛いかどうかは判断出来ない』と返信を出すと、暫くしてまた、写真付きのメールが送られて来た。体は大きく怖そうだが、根は至って気の優しいパパである。今は子供をお湯に入れるのが、彼の人生の最大の喜びとなっている。 
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心の伊達市民 第一号
心の伊達市民 第一号
北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。 
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