■壮瞥町の気のいい人々と遊ぶ
伊達市の隣町に壮瞥町という町がある。 この町は財政が豊かで、市町村合併が盛んだった時にも、伊達市の誘いを断って自主路線を行っている。
そこで、伊達、壮瞥、大滝という3市町村が合併する話が立ち消えてしまい、現在は伊達と大滝が合併して伊達市となっている。そこで困ったことが起きている。
間に挟まった壮瞥町の為に、伊達市の大滝地区と伊達地区は飛び地となってしまった。
そんな壮瞥町に果樹園を経営しているIさんがいる。
彼は今までも色々な場面で登場するが、今回はゴルフである。壮瞥町の経済界の人達で作っている『100打会』という会がある。
この会の歴史は古く、『早く100を切りたい』ということからその名が付いた。私は昨年の夏にIさんに誘われてこの100打会にゲストで出場した。その縁で今年は会員となった。
今回の会場は室蘭GCである。ここは比較的難しいコースである。その日の参加者は17名である。紹介者のIさんは果樹園に午前と午後に観光バスが来るということで欠席となった。メンバーには色々な人達がいる。
私と同じ組にはタクシー運転手のTさんとお土産屋のMさんがいた。他の組には市役所職員、旅館経営者、クマ牧場経営者、農業など、私が今までにあまり一緒にやったことがないような職業の人達だった。でも、みんな気が良い人達だ。
ゴルフの結果は初参加の私が準優勝をしてしまった。それでもみんなは喜んでくれた。
5000円の入会金を払ったら、準優勝の賞金が5000円で、なんだか申し訳なかった。
でも、その賞金は壮瞥町でしか通用しない商品券で、商店が殆どない壮瞥では、どこで使えばいいのだろう?
(おまけの話)
ゴルフの後の懇親会は会員の経営する旅館で行うのが決まりだそうだ。今回は洞爺湖の見える湖畔荘が会場だ。ここは洞爺湖温泉に来る観光バスの運転手達が泊まる宿として利用されることが多い。
旅館の脇の大きな倉庫でパーティが行われた。兼業農家というのは東京では『農家とサラリーマン』を兼業するのだが、ここでは旅館と農業という組み合わせだ。パーティ会場にはトラクターや道路建設機械などが置かれていた。
そこではお決まりのジンギスカンである。
大きな鉄板の周りに10数人が陣取り、オーナーが次々と肉や野菜を豪快に炒める。
北海道に来る前にはジンギスカンを食べた記憶が無いが、ここへ来てから食べる機会が非常に多く、段々と好きになるから不思議である。
ジンギスカンの無いパーティなんて考えられないようになるという変貌ぶりである。