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[2008.02.13]
■北の湘南から厳寒の東京へ来る
伊達で農園を経営しているイコロのTさん夫妻が小金井までやって来た。今回は東京に用事があって出て来たようだ。 
ところが、東京はその日の前夜も雪が降って、今年一番の寒さとなった。そこで北の湘南と言われる伊達市から来たTさん夫妻は寒くて震えている。 
 
その日の伊達市は晴天で、ポカポカ陽気のようであった。 
暖かいと思っていた東京が寒いと、心構えができていないのでなおさら寒く感じるようである。 


午前11時30分にJR武蔵小金井駅南口にTさん夫妻を出迎える。かねてより希望していたオーブンミトンでランチを食べる為に駅から15分くらいのお店まで歩いて行く。 
 
私が以前にブログに書いた『武蔵野の面影が色濃く残るはけのの雑木林の中にオーブンミトンはあった。 
画家の中村研一の元自宅跡で、落ち着いた民家の内装を喫茶店に改造したお店はいかにも女性が好きそうな店構えだった。』という文章に惹かれたそうである。 
 
 
私は俄か農民であるが、俄か農家のTさんと久し振りに農業の話で盛り上がる。 
最近は中国産の毒入り餃子の事件もあり食の安全が脅かされている。私の世代は戦後の食糧難の時代を知っているので、空腹の恐ろしさを知っている。 
だから、北の大地の農家に友達の多い私はいざという時には安心だ。 
 
Tさんとの話は自然とイコロ農園の話になって行く。 
今年のジャガイモは作付を増やそう。米は今年もブレンド用に2種類を植えよう。でんすけスイカをハウスで作ろう。梅とサクランボはそろそろ消毒をしよう。 
 
リンゴは消毒回数が多いので農薬がハーブに飛ぶので、消毒は止めて、鑑賞用にしよう・・など、殆ど専業農家の人より守備範囲が広い農業の話題だ。 
私は今年からイコロ農園は会員制にして、出来た作物を配ろうと考えている。 
なんだか、私はまるでオーナーみたいなことを言っている。 
 
オーブンミトンを出て中村研一美術館を見て、野川の辺りを散策してから我が家に来てもらった。まだ、畑には雪が残っていた。 
 
(おまけの話) 
翌日は予定の無いTさんの為に美術鑑賞を計画した。 
Tさんの奥さんは画家である。自宅には彼女の描いた大きな絵が飾ってあるほどだ。六本木の国立新美術館前で待ち合わせて『立軌会』の展覧会を見る。 
 
この会のメンバーの板倉遥さんは私の女房の学生時代からの友人である。 
彼女は女房の招きで2回も伊達に来て、すっかり伊達が気に入っている。伊達在住の野田画伯は芸大で彼女の先輩になるので、そんな縁からも伊達が益々気に行っている。 
 
一緒に食事をしてから彼女の絵を見た。 
展示されている絵は3点で南ヨーロッパの風景の中に花瓶が溶け込んでいる絵である。 
 
 
私がTさんに『この絵を買って会社に飾ったら?』と冗談を言うと、板倉画伯は思い掛けないことを言う。『イコロ農園にプレゼントします』と言う。 
これにはさすがに大物のTさんもうろたえる。 
 
『いやー、それより伊達に来た時、イコロのホタテ漆喰壁に壁画を描いて欲しい』と、もっと面倒なことを言い出す。 
それには彼女もいい返事はしなかった。 
帰りがけに彼女は伊達市で彼女を贔屓にしてくれているRさんに手紙を書いた。 
 
『今度私が伊達に行く時に、伊達信金理事長室に飾るように、この絵をプレゼントします』と書いてあった。その手紙をTさんに託してから別れた。 
この絵は50号もある大作である。どうする?Rさん! 
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心の伊達市民 第一号
心の伊達市民 第一号
北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。 
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