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[2008.04.07]
■ダイヤモンドと托鉢僧の同居する町
銀座に用事があって出掛けた。 
今回は有楽町駅そばの『ふるさと情報プラザ』で『北海道生活体験・ちょっと暮らし』というイベントが開かれているので、それを見る為だった。 
 
でも全然賑わっていない。帰ろうとしたら、館内のテレビが伊達市のPRビデオを流し始めた。例の私達夫婦が出演したビデオである。こんな場所で自分の映像を見るとは思わなかった。ちょっと恥ずかしかった。 
ついでに有楽町駅前の『どさんこプラザ』の様子を見に行く。ところが、こちらは改修工事で4月25日まで閉館である。 


最近の銀座は海外のブランド品の店が挙って自社ビルを建てている。 
日本人がブランド好きなのにつけ込んで、高い商品を売り付けて、こんなに立派なビルを建ててるんだな~と私のようなオヤジは僻む。 
 
少し前に銀座にダイヤモンドで世界的に有名な『De Beersデビアス 』のビルが完成したことをテレビのニュースでやっていた。 
そこで、目的を変更してデ・ビアス・ビル見学に切り替える。 
 
そういえば、デビアスは映画館で映画が始まる前の広告で『婚約指輪は給料の3ヶ月分です』なんて巧いことを言って、すっかり日本の若者は騙されてしまっていたのを思い出した。勝手なことを言うな!・・・と言いたい。 
 
 
銀座通りを京橋方面に向い、シャネルの角を左に曲がってプランタンへ行く道の右側にそのビルはある。間口はそんなに広くないので、それほど目立たない。 
このビルの設計者は何を考えたのか、クネクネと曲がったビルを建てた。 
 
ビルの前を足早やに通り過ぎる人達は特に興味を示していないように見える。私はカメラを構えて下からビルの上の方を狙って撮る姿勢をする。 
そこで通り掛かりの人がそれに気が付いて、上を見る。 
 
そして、『わー、なにー。これ?』と大声で言う。携帯電話を取り出して、撮影する人も出た。 
都会人は忙しいのか、いつも下を見て歩いているので、このビルの変なデザインに気が付いていないようだ。 
でも、このビルは部屋が使い難いだろうな~と思う。 
 
同じ日に数寄屋橋の交番のそばでは僧侶が托鉢をしていた。 
ポカポカ陽気の桜の花の下で、坊さんは身じろぎもしない。 
その代わりにお金を出す人もいない。 
 
都会の人はみな無関心である。 
托鉢僧も、ここに立っていることが修行であって、お金をもらえなくてもいいのかもしれない。究極の富を代表するダイヤモンドと托鉢が同居する銀座という町はなんか変だ。 
 
 
(おまけの話) 
ダイヤモンドでは苦い思い出がある。 
結婚した時にはダイヤモンドの婚約指輪は買わなかったと思うが、忘れた。 
それから暫くしてマレーシアに仕事で出張した。 
その時にクアラルンプールでどういうわけか、ダイヤモンドを買う気になった。 
 
婚約の時にダイヤモンドの指輪をプレゼントしなかったことが気になっていたのかもしれない。 
或いは日本よりずっと安かったからかもしれない。 
当時の金額でサラリーマンの給料の3ヶ月分の10万円だったような記憶がある。 
そのダイヤモンドの指輪のお土産に女房は大層喜んだ。 
 
暫くして、その指輪をしていない女房に、『指輪はどうしたの?』と聞いたら、驚く答えが返って来た。 
『プレゼントされてすぐに家の洗面所で顔を洗った時に下水に流してしまった』と言う。腹が立ったが、どうしようもない。 
 
それ以来、女房は高額なアクセサリーを欲しがらなくなった。あの事件がその後の生活をする上では、かえって良かったのかもしれない。 
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心の伊達市民 第一号
心の伊達市民 第一号
北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。 
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