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[2006.07.19]
■甘さ控え目でKさんが泣いている
町の名店『寿司屋の文七』で昨年出会ったKさんは、あまり話をしたことが無かったが、私が東京に戻ってからメル友になった。 
大企業が無いこの地では珍しい大手正統派サラリーマンである。 
 
今年になって私達がここに来てから、アチコチでよく出会う。 
夫婦2人の生活らしく、外食が多いようなので、私達と同じ行動パターンなのだろう。 


町の外れに北海道糖業という会社がある。 
言わずと知れた砂糖を作る会社だ。 
北海道で採れるビートを原料にして砂糖を作る。 
この工場で副工場長をしているのがKさんで、普段は忙しそうだ。 
そんな彼に頼んで工場見学をさせてもらった。 
 
砂糖というのは砂糖キビかビートのどちらからか作られる。北海道はビートの産地なので、ここではビートから作っている。 
ビートというのはカブをバカでかくしたような植物で、ホウレン草の仲間だそうだが、似ても似つかない。 
 
秋の収穫時に農家から買い付ける。その量は32万トンだそうだ。 
10月半ばから2月末くらいまで、無休の24時間操業で砂糖を作る。 
 
作ると言っても、人はあまり要らない。殆どが自動化されて、コンピューターで管理されている。今は砂糖は作っておらず、機械の修理と整備をしているが、4ヵ月半の操業で、7ヶ月半は整備だという。旨い商売だ(笑) 
 
そんなわけで折角の工場見学もなにがなんだかよく判らないで終った。 
熱心に説明をしてくれて、工場の隅々まで案内してくれたKさんは真面目な人で、私も工業に従事していたので現役時代を思い出させてくれた。 
 
製品の殆どは業務用として出荷される。 
一部、消費者向けに『ほのぼのシュガー』というブランドで販売されているそうだが、北海道以外では買えないのが残念だ。 
 
 
(おまけの話) 
最近は砂糖は糖尿病になるとか、肥満の原因だなどあらぬ噂を立てられて消費量が落ち込んでいる。販売促進の対策を考えてもなかなか無い。 
『甘さ控え目』なんていうのが売りの時代なので逆風が吹いている。 
そこで、Kさんは個人的にささやかな対策を実施している。 
 
コーヒーショップなどでコーヒーを飲む時は、本当はブラックが好きなのに、砂糖をもらいカップに入れてかき混ぜないで飲む。 
実りの少ない涙ぐましい努力だ。みんなで『ほのぼのシュガー』を買おう! 
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心の伊達市民 第一号
心の伊達市民 第一号
北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。 
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