■アナスターシャと藍染めをする
コテージにやって来たK社長が『藍染をやってみませんか?』と言う。 藍染の材料はこの地での隠れた産業である。
日本の市場の40%の量がここで作られているだが、誰も知らない。
伊達市の立派な施設のカルチャーセンターに藍染工房がある。
土曜日にウクライナから来たモデルのアナスターシャと女流画家のNさんと、それに我々の4人の為にそこで藍染教室を開いてくれた。
アナスターシャは野田画伯の絵のモデルでこの町に半年は滞在する。
Nさんは野田画伯の一番弟子でこの町に移住してきた美人の女流画家である。
9時半に藍染工房に集合して、先生の一條さんを紹介される。
一條さんは私のメールに登場するイコロ農園の元の持ち主だ。年齢的に農業は難しくなり、今は藍染めの先生である。
先生に色々聞いてみた。藍の液は藍の葉を刈り取り、それを発酵させて絞ったものである。『藍は藍より出でて、藍より青し』という言葉の意味を教えてもらった。
藍を発酵させることにより更に青くなるということだそうだ。
前日にジーンズショップで購入した綿100%のTシャツを持参し、それに自分の好きなデザインを蝋で描く。そして藍に染めると、蝋の部分が白く色が抜けるのである。それが藍染めである。
染めは1回3分を行った後に、空気中で酸化させる。
その後、また藍に染める。そしてまた空気中で酸化させる。これを3回繰り返す。その後、水洗いをして、熱湯で蝋を抜く。
更に水に24時間浸しておいて、色を定着させて完成である。
私のデザインは仏像彫刻師らしく、地蔵の顔をイメージしたものだ。
我々は気が早いので、1時間と少しで出来上がったが、アナスターシャとN画伯はさすがに芸術家であって、繊細なデザインで、後で聞いたら4時間も掛かっている。
私の芸術はなんでもすぐに完成であるところが素人受けするのだと勝手に思っている。
(おまけの話)
藍染めした物を着ていると虫が寄って来ないと言う。
農民の私には最適なウエアーである。
写真のDATEは『デート』ではない。『伊達』である。