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[2008.09.01]
■伊達で東京を食べる
『人生の最後に何を食べたいか?』と聞かれれば、躊躇なく『うなぎ』と言うだろう。 
しかも、出来たら野田岩のうなぎが望ましい。 
野田岩は麻布に本店があり、私は何度か伊達の人達を案内した。 
でも、伊達の人はそれほどうなぎを食べたいと思っていないようだ。私はどうも北海道にはうなぎ文化が無いように感じるが、どうか? 


ある日のことである。私の女房の友人が冷凍ではあるが、野田岩のうなぎを送ってくれた。 
友人3人で伊達市を訪問する際の事前のお土産だそうだ。 
彼女達は私の大好物を知っていて、わざわざそれを選んでくれた。 
 
 
その日の夕食は、久し振りに魚沼産コシヒカリの米で、野田岩のうなぎという贅沢をしようと思った。 
でも、夕食が2人では寂しいので、壮瞥町のIさんを電話で呼んだ。 
暫くしてIさんから電話があり、『女房も行きたいので、1人前を半分ずつでいいので、食べさせて欲しい』と言って来た。 
その日の夕食は『伊達に居て東京を味わう』という究極のグルメである。 
でも、こういう贅沢をしていると、東京が恋しくなっていけない。 
 
野田岩のうなぎを初めて食べたIさん夫妻は、大して感激はしていなかった。『うなぎは普段はあまり食べないので、これが美味しいのかどうか分からない』と言う。 
私が人生の最後に食べたいほどのうなぎも、Iさんにはそれほどでもない食べ物であった。 
好みとはそういうものなのである。でも、少しガッカリ。 
 
(おまけの話) 
1年前に東京から伊達市に移住してきたHさんから東京土産を頂いた。 
クイーンアリスのマカロンと花園饅頭のぬれ甘納豆で、『これぞ東京』というべき物で、私は久し振りに東京に触れた。 
 
 
どちらも高級品で、伊達ではお目に掛かれない品である。 
 
西麻布にあるクイーンアリス・レストランは私がまだ現役で、金まわりの良かった頃に何度か行った高級フランス料理店である。また、花園饅頭の工場は私が現役の頃に、私の工場の隣にあった。 
会社でお使い物に使う時に、時々、直売所に買いに行った。 
この会社の製品は同じようなお菓子屋と比べると、驚くほど値段が高い。 
直売所に買いに行っても、全然割引はしてくれなかった。 
思い掛けない東京土産で、そろそろ東京に戻りたくなった。 
こういうのを『里心がついた』というのかな? 
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心の伊達市民 第一号
心の伊達市民 第一号
北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。 
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