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[2008.12.15]
■誘われるものにも色々あるが・・・。
私が伊達市に滞在中は駅のそばのサカイという床屋に行っている。 
ゴルフ場のKさんに紹介されて初めてこの店に行った時に、隣の椅子で顔をタオルで蒸していたのが1昨年に亡くなられた小笠原栄一さんであった。 
小笠原さんとのお付き合いは、その初対面が床屋の隣同士の椅子席であるという奇遇から始まった。 
それからずいぶんとお世話になった。 


東京にいる時は新宿住友ビル3階の床屋に行っている。 
このビルの35階に私の会社の取引先の1社であったダイキン工業が入っていた。 
 
新宿住友ビル(通称・三角ビル) 
 
その前は東京駅の八重洲口にあったのだが、住友ビルの完成と共にこちらに移って来た。 
事務所が移転したので挨拶がてら見学に行くと、そこにいた部長のMさんに、『橋本さん、床屋に行かないか?』と誘われた。 
 
私も長く人生をやっているが、『飲みに行こう』とか、『食事に行こう』という誘いは何回もあった。 
でも床屋に誘われたのは、その時が最初で最後である。 
昼から一緒に床屋に行くと、広くて清潔なその床屋は、技術者が若い女性ばかりで16人もいて、その上、全員がミニスカートだった。 
 
頭を刈ってもらっている時はまだいいが、横になって顔を剃ってもらうとスカートの裾が顔の近くに来て、なんとも落ち着かなかった。 
でも、M部長はそれが楽しみで行っていたらしい。 
 
それ以来、私が通っている床屋だが、今では誰もミニスカートではなく、黒いズボンとなった。それだけではない。 
50歳以下の技術者はいなくなった。 
1974年に完成したビルなので、あの時、20歳くらいだった彼女達もビルの老化と一緒に進み、34歳プラスすると54歳かー。 
 
住友ビルの1回フロアから上を見る 
 
(おまけの話) 
私はいつも床屋でCコースを頼む。 
Cコースというのは標準プラス顔のマッサージである。 
平日の午前10時30分までに店に入ると、サービスタイム料金で、普通コースは3200円のところが2500円で済む。 
Cコースはサービスタイムでも3100円である。 
でも、私以外のお客は殆ど2500円コースである。 
 
好みの技術者を指名すると、指名料はそれにプラス200円である。 
私はいつも指名をしない。すると、帰りがけに名刺を渡されて、『次に良かったら指名して下さい』と言われる。 
それでも、次回も指名しない。 
ある時、頭を刈りながら、『お客様はなぜ指名をしないのですか?』と聞かれた。 
 
私は200円を惜しんでいるのではない。 
そこで、彼女に説明した。 
『指名制度は人気のある人に偏りがちである。そうなると、なかなかお客のつかない技術者が出て来る。お客のつかない技術者は収入も少なく可哀そうではないか。私はそんなあぶれた技術者でいい。その分を頭の形でカバーしている。』 
 
この言葉に感動した彼女は後でみんなに話したらしい。 
それ以来、その店では私は指名客以上に人気がある。 
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心の伊達市民 第一号
心の伊達市民 第一号
北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。 
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