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[2018.09.11]
■ベトナム人実習生
ベトナム人実習生で、川口のパン屋で働いているDung さんという女性がいる。Dung はベトナム南部では「ユン」と読み、北部では「ジュン」と読むようだ。そこで私は彼女に日本名を付けてあげた。 
それは「純ちゃん」である。「純」の意味を教えてあげたら、彼女はとても喜んでいた。 
 
門前仲町の深川不動尊 


純ちゃんは3年間の実習生活を終えて、9月にベトナムに戻ると言っていた。そこで私は彼女に「我が家で純ちゃんのベトナム料理を作ってくれないか?」と頼んだ。 
彼女からは「8月20日には先生の家に来て、ベトナムの料理を作る予定は二種類いいですか?(まま)」と写真付きメールで返信してくれた。 
彼女は料理の腕に自信を持っていて、以前には自分の田舎で食堂をやっていたこともあるくらいである。 
 
清澄庭園の池では鴨が遊んでいる。 
 
そして8月20日と21日の2日間の会社の連休を利用して、我が家に1泊の予定でやって来た。20日は午前10時30分に勝どき駅で待ち合わせをして、門前仲町の深川不動尊に行った。 
 
この寺で行われる火を使う護摩供養は、ベトナム人ならみんな驚く。 
そして供養の終りに、各自が坊さんに「カバンや財布を火にかざしてもらうとお金が増える」と言われていて、これは今までみんなに喜ばれた。 
 
鯉もたくさん泳いでいる。 
 
次に両国の「江戸東京博物館」へ案内しようと思ったら、「そこは行ったことがあります」と言う。 
東京はどこでも行っている純ちゃんを、もう案内する場所が無い。 
仕方ないので、近くの清澄庭園に案内した。思いがけずここは喜んだ。 
「日本庭園を見たのは初めてです。美しい!」と言う。 
静かな庭園で池の鯉、亀、アオサギ、鴨などを見ながら、ただ時を過ごす。 
 
アオサギ 
 
清澄庭園を出て、バスで家に戻る。 
そして、今夜のベトナム料理の材料を買いに1階のスーパーに行く。 
午後5時近くから純ちゃんは我が家の台所で、ベトナム料理を作り始める。 
 
今日は「バインセオ」という日本で言えば「お好み焼き」のようなものと、「チャーヨー」という揚げ春巻きを作る。バインセオに使う粉と、チャーヨーに使う米粉の皮はソン社長の日本出張時に持って来てもらった本場物だそうだ。 
 
我が家でベトナム料理を作る純ちゃん。 
 
午後7時から夕食が始まった。 
久し振りに食べたベトナム料理で、私は5年前のホーチミン市滞在を思い出した。バインセオは気に入った店があり、20回は通った。 
チャーヨーの店は少し遠かったので、5回くらいだろうか? 
純ちゃんは料理が上手なので、あの頃は私はあまり好きじゃなかったベトナム料理だが、美味しく感じる。 
 
チャーヨー(揚げ春巻き) 
 
食後は部屋の電気を消して、美しい夜景を楽しみながら色々な話をする。すっかり日本のパンが気に入ってしまった純ちゃんは、ベトナムでも日本風のパン屋を探して就職したいと言っている。 
 
私が「結婚はしないの?」と聞くと、純ちゃんは「自由が無くなるから、結婚はしない」と言う。 
ベトナムでも日本人のような考えの女性が出て来たことに驚く。 
 
バインセオ(クレープに魚介類、野菜を入れて焼いたもの) 
 
(おまけの話) 
日本でベトナム人の犯罪が増えている。 
私の認識では「ベトナム人は中国人のような大きな悪さはしない」。 
悪いのは日本に以前から住んでいるベトナム人で、同国人を騙したり、金に絡んで傷害事件を起こす。 
 
純ちゃんが作ったパンのお土産。 
 
日本に来て間もないベトナム人は言葉が満足でないし、日本の事情もよく分からないので、以前から日本に住むベトナム人を信用してしまう。 
そして事件に巻き込まれる。 
 
日本のパンは美味しいので、ベトナムでパン屋をやりたいと言っている。 
 
実習生も留学生も貧しい田舎から出て来ている。 
来る手段は違うが目的は同じで、金を稼ぐことである。日本に来て、その圧倒的な物質文明と豊かさに圧倒されて憧れるその気持ちは分かる。 
私の54年前のニューヨークでの経験が重なるので、彼女達が間違わないように面倒を見ているのである。 
 
私がホーチミン市に滞在していた時に買い物をしていた近所の市場。 
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心の伊達市民 第一号
心の伊達市民 第一号
北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。 
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