■敬老は何歳からか?
日本は年寄に優しくなった。私の子供の頃はそんなことは無かった。
その大きな理由の1つに、日本人の平均寿命が関係しているのだはないかと思う。
私の小学生の頃は、男女ともに60歳くらいで亡くなっていた。
普通の人は55歳で定年を迎えると、間もなくアチラに逝っていたように覚えている。
隅田川に架かる「築地大橋」の上から上流を見る。
今年の「敬老の日」は9月16日の月曜日で、祝日だった。
ところで「何歳から敬老か?」を私は知らなかったので、それを調べてみた。
几帳面な日本人には珍しく、法律で決っていないことに驚いた。
祝日法では敬老の日を「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う日」としているだけで、特に対象年齢などを定めていない。
臨時のバイパスである「都道2号線」
敬老の日が近付くと、東京都や中央区から色々なお知らせが届く。
東京都は「都立公園、美術館、動物園などを無料開放」。
中央区は「敬老大会、演劇招待、77歳と80歳の人に3000円の買い物券」をと、気前が良い。
70歳なると中央区からお祝いとして、5000円の寿司券を送って来る。
キバナコスモスの蜜を吸う大きな蜂。
そこで私は天気も良いので、家から歩いて浜離宮恩賜庭園に行った。
新しく隅田川に架かった築地大橋を渡ると、築地市場が見える。
市場の移転でゴタゴタがあったせいで、都道2号線は開通出来ず臨時に側道を作ってある。
浜離宮の入口で身分証明書を見せれば、この日は高齢者は無料で入園できる。
幼稚園生が遠足に来ていた。
私の前には欧米人のグループが、入園券を買うために並んでいた。
私の番が来たので運転経歴証明書を見せたら、係のオジサンが「one?」と聞いて来た。
何かと思ったら、ここは外人ばかり来るので、つい英語が出てしまったらしい。私が「日本人です」と言ったら、係員は照れていた。
浜離宮から見る「汐留シオサイト」のビル群。右端は電通ビル。
園内はキバナコスモスが最後を迎えていた。
幼稚園の生徒達も来ている。欧米人が熱心に写真を撮っている。
でも中国人や韓国人はいない。
古い日本文化には、あまり興味が無いのだろう。
浜離宮を出て、次の目的地に向かう。
「潮入の池」と「中島のお茶屋」(浜離宮恩賜庭園)
昭和通りを進み、途中で左折して三越デパートに寄り食パンを買う。
昼飯は歌舞伎座裏の「歌舞伎蕎麦」でかき揚げもり蕎麦を食べる。
その後に中央区図書館で予約しておいた本を借り出し、贔屓の珈琲店に立ち寄る。
そして最後に築地本願寺に寄って、そこからは都バスで家に戻った。
万歩計を見たら、1万歩を越えていた。疲れたー。
松林の芝が綺麗に刈り込まれて、不思議な模様を作っていた。
(おまけの話)
帰り道に築地本願寺に立ち寄った。
この日に築地本願寺では「世界平和願いの祭典」というイベントをやるらしいと知った。
本願寺の境内では屋台が出ていて、そこにあった青森の出店でリンゴの生ジュースを売っていた。これは目の前でリンゴを剥いてもらい、手動の搾り機で自分で搾る。200円だったが、思ったより美味しかった。
昭和通りを上野方面に進む。
午後2時から本堂内で映画「いしぶみ」を上演した。
この映画はカンヌ映画祭でパルム・ドール賞を受賞した「万引き家族」の是枝裕和監督の作品だった。
映画の内容は広島に原爆が落とされた時に、色々な事情で生き残った広島二中の生徒達のインタビューを中心に行われたドキュメンタリー映画だった。
中央区立「京橋図書館」は古くて汚い。
本願寺は世界平和活動に熱心で、門徒の私は少し違和感を持っている。
パイプ椅子を並べた観客席は満席で、映画の始まる前に僧侶の読経がある。
最近は写経をやるせいか、或いは僧侶の読経を聞き続けて来たせいか、お経が好きになって来たから不思議だ。
築地本願寺の本堂で映画会の準備が進む。