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[2020.08.17]
■ベトナム(27)・・・日本語学校で教える
(2013年8月9日) 
 
日本語を教えるのは難しい。 
我々は日本人なので、あまり考えずに日本語を使っている。 
 
だから、文法など殆ど知らないが、それでも日常生活で困ることは無い。ところが言葉を教えるとなると、どうしても文法が必要となる。 
 
1クラスの生徒数は20~30人くらい。 


この学校では「あいうえお」から教えている。 
先生は大学の日本語学科を卒業した人と、日本へ研修生で行って3年間働き、その間に熱心に日本語を勉強して、「日本語能力試験のN2」以上の資格を取得した者だけである。 
 
若い生徒ばかりで熱気があり、教室はクーラーが効かず暑い。 
 
 
私はベトナム人先生の授業の時に、一緒に参加する。 
そして前半の45分をベトナム人先生が受け持ち、私は後半を受け持つ。先生は「みんなの日本語」という教科書を使うが、私は自由課題である。 
 
5Sの徹底(整理、整頓、清掃、清潔、躾) 
 
 
前半の授業で問題のある時は、その後で私が修正する。 
なにも問題が無ければ、私は色々な話をしてあげる。 
ベトナムで旅行をした話などを面白ろ可笑しく話すと、生徒は大喜びである。 
 
私の質問に答える時は、生徒は必ず立つ。 
 
 
なによりも大事なのは、「日本人の話す日本語に慣れる」ということである。教科書に載っている日本語は文法を大事にしているので、正しい日本語である。 
 
制服はポロシャツ。 
 
 
 
『日本料理を食べたことある?』なんてのは登場しない。 
『あなたは日本料理を食べたことがありますか?』となる。 
 
これだと生徒は分かるが、普通の日本人の会話は分からないので困る。 
でも、日本人はそんな正式な話し方はしない。 
私はそれを教えるのである。 
 
 
 
1年近く日本語学校に通うと、かなりの会話が出来るようになる。 
それでも日本に行くと、しばらくは日本人の話す日本語が分からないそうである。 
 
それに東京に行く生徒は少なく、広島県、石川県、愛知県、愛媛県、福岡県などが多いようなので、そこに更に方言が加わる。 
本当に大変なことなのである。 
 
でも、私達も中学・高校・大学と英語を習って来たが、会話が出来る人は殆どいない。それに比べると、ベトナム人は大したものだ。 
 
みんな熱心に私の話を聞く。 
 
 
(おまけの話) 
日本語の授業の中に言葉の「しりとり」を入れてみた。 
クラスを2つに分けて、A組とB組で競わせる。 
これは大いに効果があった。 
 
「しりとり」は日本語を楽しく覚えられる。 
ベトナムには「しりとり」は無いようなので、最初のルール説明に苦労する。 
 
 
 
生徒の言った言葉を、私は次々と黒板に書く。 
発音が正しくないと、日本人の私に分からないから何度でも言わせる。 
すると発音を覚える。ルールを覚える。教室が盛り上がる。 
 
本来は名詞だけだが、彼らは言葉の数が少ないので形容詞もOKとする。そして「同じ言葉は駄目」、「(ん)で終る言葉は駄目」と説明する。 
 
「しりとり」の回答を白板に書く。 
 
 
先ずはA組で「あ」から始める。 
「あめ」→「めがね」→「ねこ」→「こども」→「もり」→「りんご」→「ごはん」と進んで、そこで終った。 
 
A組の生徒が「ごはん」と言ったら、B組の生徒達が「ダメー」と叫ぶ。こんなに授業が盛り上がったのは、初めてだ。 
これはこの学校でも、正式に授業に取り入れても良いのではないかと自画自賛している。 
 
 
 
 
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心の伊達市民 第一号
心の伊達市民 第一号
北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。 
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