■バーチャルと現実の違い
珍しく午後から晴れた日に、Sさんから電話があった。 『今から海に出るが、橋本さんは船に乗りますか?』という嬉しいお誘いである。すぐに女房をコテージまで送り届け、伊達港に向かう。
マリーナではSさんが出航の支度をしていた。
私が乗ると、すぐに出航である。
Sさんはマリーナから10分も行かない長和沖で船を止める。素人の私の為に竿の仕掛けを作ってくれて、餌まで付けてくれる。
内浦湾
私が糸を垂らすと、すぐにピクッと手応えがあった。
リールを巻き上げると、立派なカレイが水面から顔を出す。
釣れたー!
釣り上げてみたら、20センチくらいはあった。
餌を付け直して糸を垂らすと、また反応があった。
『この時期は釣れない』と言っていたSさんの言葉とは違い、釣れる。
2時間半の釣りだったが、その後はカジカが1匹釣れただけだった。
でも、久し振りの晴天の中、海の上で過ごした時間は、『生きていて良かった』と感じるに充分なものであった。
マリーナに戻る時に見た内浦湾に沈む夕陽は、山の上から見る夕陽とはまた違う美しさであった。
伊達マリーナの夕焼け
(おまけの話)
今年の夏は雨の日が異常に多い。
農作業が出来ないので、そんな時はコテージでTVゲームをする。
私がいまハマっているのは、任天堂Wiiの『どうぶつの森』である。
ゲームの中の主人公である私は海と川で釣りをする。
海ではカレイも釣れる。
魚がピクッと餌を突っつき、竿を挙げるとビクビクと手応えがある。今回のカレイ釣りと殆ど同じ手応えである。
バーチャルが現実に近付いている。
違いは何か?TVゲームでは、『餌を付けない』、『釣れても魚を外さない』の2点である。
現実では気持の悪い餌を付け、釣れたらヌルヌルした魚を針から外さなければならない。TVゲームと、どちらがいいか?
現実の良さは、『食べることが出来る』に尽きるのではないか?