■英文証明書
前立腺癌の手術を1昨年の12月に杏林大学付属病院でしてから1年と少しが過ぎた。 3ヶ月毎の定期検診もあるので、暫くは国内で静かにしていた。
杏林大学付属病院
ところが、ひょんなことからインドへトラの撮影に行くことになり、外国行きが決まった。そこで私の場合は問題がある。
飛行機に乗る前には、どこの空港でも金属探知機による身体検査があるが、私の場合は必ずブザーが鳴ると医者が言っていた。
なぜなら、私の体にはヨウ素125という放射線物質を手術の際に50個も埋め込んであるからである。
それが金属探知機に反応してしまうのだそうだ。
ヨウ素125埋め込み証明書
そこで、飛行機に乗る為に私はヨウ素125の埋め込み証明書を常に持っている。
ところが、それは日本語で書かれているので、外国では通用しない。
仕方ないので、医者に頼んで英文証明書を作ってもらった。その英文証明書が出来たと連絡があり、杏林大学付属病院に引き取りに行った。
英文証明書
これで飛行機に乗れる。
でも、ゲートでブザーが鳴り、別室に連れて行かれて英文証明書を見せたら、『これじゃ判らない。出して見せろ!』と言われたら、どうしたらよいのか?
これは私が死ぬまで自分の体から出せないのだから・・・。
泌尿器科は英語でUROLOGYと言うのかー。
(おまけの話)
杏林大学付属病院は私の女房が20年くらい前に胃癌の切除手術をしてもらった病院である。
だから、今回のことで夫婦で癌でお世話になってしまった。
女房が現役の時には懐石料理教室に生徒として、杏林大学付属病院の看護婦さんや婦長さんが来ていた。
だから女房の入院に際しては、大変なもてなし様だった。
待合室
手術後、少し回復して来て廊下を歩いていると、『センセー』と看護婦さんから大きな声で呼び掛けられる。
すると、廊下を歩いているお医者さんは、当然のように自分のことだと思い、『ハイ』と言って振り返る。
すると、自分ではないことに気付くのである。
そんな時の先生の戸惑う顔が可笑しい。
それ以来、お医者さんも女房のことを『先生』と呼ぶ。
先生が先生を先生と呼ぶのである。