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[2010.03.15]
■3日間を2日間で(2月14日)
 
往きは3日間をかけてニューデリーからタラ村まで走った。 
帰りは観光をしないので、そこを2日間で戻る強行軍である。 
初日はオーチャまで450キロを戻ることになっている。 
 
田舎道を走っていて、よく目に入る光景がある。 
それは『人がうんこをしている姿を見る』ことである。 
私は今までの長い人生で、そんな光景を見た覚えは無い。 
 
蛇使いの少年 


子供は道路脇にしゃがんでしている。 
大人の男は、道路から見える草むらなどでしている。 
女は少し隠れた木陰などでしている。でも、見えてしまう。 
 
インドでは普通はうんこをすると、左手を使って水で洗い流す。だから、左手は不浄なのである。 
彼らは水の入った小さな錫で出来ているらしいその壺を持っているので、うんこをしに行くと判る。 
 
河原の洗濯屋 
 
女2人で連れだって壺を持って歩いて行く姿は、なんだか可笑しい。 
文明の発達と共にうんこは隅に追いやられてしまい、今の日本では誰もが、『うんこなんかしないもんねー』という顔をしている。 
 
仕立て屋 
 
だから、インドの田舎ではそこら辺はうんこだらけなのである。特に牛のうんこは大きいので、歩くと靴の裏にくっ付いてしまう。 
でも、牛のうんこは燃料としては効率が良いらしく、農家の庭には平たく伸ばして乾燥させた牛糞の山がある。 
 
また、古い家では、玄関の前に牛の糞を伸ばして敷いてある。そこを踏んで家に入ると、『運が付く』と思われているらしいが、定かではない。 
 
村のお祭りの会場の入り口にも敷いてあった。 
私はそれを踏んで会場に入った。 
あれ以来、私にも運が付いて来た。 
 
水浴びをする女達 
 
(おまけの話) 
私達が滞在していたTALA(タラ)という村は人口が1000人の小さな村である。 
もしトラが居なかったら、とても食べて行けないような何も無い村だ。 
 
殆どの村人がトラと、その関連の仕事に関わっているように思える。 
そんな中でジープの運転手やガイドはエリートである。 
チップも入るので、普通の村人と比べてかなり豊かではないかと思う。 
 
タラ村の風景 
 
村を歩くと子供が寄って来る。 
『10ルピー』と言って、手を出す。 
バクシーを要求して来るのだ。 
 
僅か20円くらいだが、ここであげてしまうと、その子が将来を誤るのではないかと思い、辛いがあげない。 
お金は働いて稼ぐことを覚えて欲しいという親心である。 
 
でも私達の世代は、戦後の混乱期に進駐軍のアメリカ兵に『ギブミー、チョコレート』と言っていた世代なんだよなー。 
私は両親が躾にうるさかったので、チョコレートをもらったことは無いが、本心では(欲しかった)のである。 
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▼コメント(2)
名前:shinji  2010.03.15 12:29:54
インドの現実の報告、とても興味深く読みました。 こういうのが本当の旅なんだよねー! 地方の人間の生きざまをなまなましく見てくる、体験してくる、経済状態を観察してくるーーー。 貴重なレポート、ありがとうございました。 
名前:H.YAMA  2010.03.15 09:12:57
「インドDGP6%増」世界経済を先導の見出しで、読売新聞の経済面を飾った。09年度成長率は7.2%と見込んでいる。ムカジー財務相は、「そう遠くない未来に、インドの成長率は10%を突破する」と述べてもいた。今回の目的の一つにインド経済の現実をこの目で見る事もあった。ベンガルトラの保護区からデリーまでの約1000kmの道程で見た地方の生活の現実は、橋本くんのブログに書いてある通りである。車の通る道端の小さな敷地?に泥にまみれた裸足の子供たちを3人~5人住まわせた両親らしき男女が力なくうずくまっている。仕事もなく、一日中横になって居るようであるが、農業の手伝いでも時折して。食を繋いでいるのかもしれない。まさか、子供たちの物乞いに頼っているのではないだろうが。インドの人口10億6,000万人を抱え、カースト制度が根強く残り、隷属民階層の多くが固定された身分制度の中で力なく蠢いている。加えて、急速に進むインフレで今年の1月には8.9%に上昇した。インド南部地域のカタナール州ではインドのシリコン・バレーといわれIT産業の最先端技術が集結し、インド経済の成長を支えているのだが、今回訪れたインド北部地域の貧困層の生活や地域のインフレを向上させる力は予想を遥かに上回る潜在力に頼る以外ないは無いのだろうか? 

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心の伊達市民 第一号
心の伊達市民 第一号
北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。 
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