■ぶらり全駅下車の旅 (荻窪~阿佐ヶ谷)
荻窪駅の南口を出て、目の前の青梅街道を右に行く。 すぐにラーメンの春木屋がある。
相変わらず、ラーメンを食べるのを待つ人の行列が出来ている。
そのまま進むと、中央線と青梅街道が立体交差で交わる。その先は両側がマンションで、面白みに欠けるので、少し先の小道を左に入る。
青梅街道
そこには文化女子大学付属中学・高等学校があった。
ここは新宿に大学があり、卒業生にはファッション界で活躍している人が多い。
JRの高架橋の手前の細い道を右に曲がる。
ここは西荻窪と荻窪の間の高級住宅街とは大違いで、小さな個人住宅や古びたアパートが続いている。
道路も狭いし、曲がりくねっていて見通しが利かない。
ひったくり多発路線
空き巣やひったくりが逃げるには絶好の路地である。
そう思っていたら、やはりそれらしき看板があった。
『ひったくり多発路線』とは、初めて聞く言葉だ。
線路のすぐ脇に建てられた住宅の3階部分の高さをJRの電車が通り過ぎて行く。
住んでいる人は「電車の音がうるさいだろうな~」と同情するが、意外と慣れると気にならないのかもしれない。
3階を走るJR中央線
静かな場所に引っ越すと、そういう人は落ち着かないということを、どこかで聞いた覚えがある。
そんな見慣れぬ住宅街を歩いて行くと、急に高架下が商店街のなった場所に出て、その先が阿佐ヶ谷駅だった。
(おまけの話)
荻窪はラーメンで全国的に有名である。
駅の周りには数多くのラーメン屋が競うように店を出している。
私が仏像教室に行く時には荻窪駅で地下鉄に乗り換える。だから、時々、荻窪でラーメンを食べる。
荻窪でラーメンのチャンピオンは春木屋であろう。
ここは昼時はいつも歩道に行列が出来ている。
ラーメンの春木屋
経営は違うが、同じ春木屋という店名のラーメン屋が、駅から少し離れた五日市街道沿いにある。
この店は私のオヤジが贔屓にしていて、私が子供の頃に連れて行かれた。・・・と言っても、1年に1度だけである。
それは暮も押し迫った大晦日と決まっていた。
何故だか、私のオヤジの年越しソバは春木屋の中華そばだった。
その理由を、オヤジが亡くなる前に聞いておけば良かったと思っている。
廃業した春木屋
今回の旅で、その春木屋の前を通ったら、既に店は廃業になっていて、看板だけが残っていた。きっと店は閉めたが、ビルだけは所有しているのだろうと思う。