■伊達からやって来た応援団
4月のある日に、伊達のK社長からメールがあった。 『4月28日から日本橋高島屋で、伊達噴火湾文化研究所同人展が開催され、伊達からも多くの人が行きますが、来ますか?』とお誘いがあった。
女房と2人で会場に行くと、野田画伯とお弟子さんの永山画伯、廣戸画伯がいて久し振りの懐かしい顔ぶれである。
東京で見る永山画伯はお洒落をしていて、伊達の時とは別人だ。
永山画伯と作品
3人の作品はどれも素晴らしい。
お弟子さんの作品は野田画伯の作風そのままで、解説を見ないと私には、どれが誰の作品か分からない。
しばらくすると、見慣れた人達が大勢来た。
北海道からわざわざやって来た、伊達市の人達である。
彼らはみんな野田画伯と、伊達市の芸術文化の応援団である。『ここは伊達市か?』と勘違いしてしまいそうである。
廣戸画伯と作品
席を移して高島屋デパートの新館の特別食堂でレセプションが開催された。最初に挨拶に立ったのは、詩人の高橋睦朗さんである。
『展覧会のテーマは(存在の美学)であるが、この言葉には3つの不確実なものがある。存在というのはあるかどうか分からないのである。美というものも、人によって違う。あるかどうか怪しい。学なんてものは無いのではないか?。こういう不確実なところに情熱を傾ける野田さんは素晴らしい』と語った。
さすがに詩人は語る言葉も時空を超えている。
リアリズム絵画入門
私が芸術を語ると嘘っぽくなってしまうので、ここでは言わない。
それでも私が芸術に造詣が深いと見たか、野田先生は上京する前に私に『リアリズム絵画入門』という専門書を送ってくれていた。内容が難しいので、まだ全部は読んでいない。
(おまけの話)
日本橋高島屋に行く前に、六本木の国立新美術館に立寄った。伊達から来ているもう1人の芸術家の作品を見る為である。
その人は大滝地区に住む府川晃さんで、漆器作家である。
国立新美術館
「国展」というのは1918年に創設された歴史のある展覧会である。
その展覧会は公募展だそうで、応募するだけなら私でも出せる。でも、20倍くらいの難関の審査を通らないと、展示もされない。
私も彫刻と写真は出来るので、資格だけはあるのだが・。
でも、本物の芸術家の府川さんに、『なにを血迷ったの?』と言われるのがオチだから、何も言わない。
府川さんと作品
会場には府川さんの作品である45センチもある『山桜の皿』が飾られていた。
そこで、作者と作品の写真を撮らせてもらった。
大滝地区で見慣れた府川さんは、都心のど真ん中の美術館で見ると、心なしか大芸術家に見えた。