■ぶらり全駅下車の旅(四谷~市ヶ谷)
四谷駅を出ると、上智大学の教会の尖塔が見える。 更に南に進むと皇居に突き当る。そこが半蔵門である。
北に進めば、新宿である。西に行けば神宮外苑である。
上智大学
私は線路の北側を市ヶ谷方面に進む。
左手に昔は北海道の誇りであった雪印の本社がある。
今は残念ながら、色々と問題を起こして元気が無い。
雪印本社
そのまま進むと何も無く、報告することもなく市ヶ谷駅に着いてしまうので、そこを左に入る。
その辺りは坂町という場所で、私の姉が住んでいる。
地名の通りに、その辺は坂ばかりである。
その一角に田中角栄元首相のお妾さんだった人の家があった。
崖の中腹に建った家は、下の道からも上の道からも家に入れるような構造になっている。
さすがにお妾さんの家は人目に付かないで家に入れるようになっているんだなと感心した。
坂のある坂町
なぜ、そんなことを知っているのかと言えば、実は私の姉がその家を買い取ったので知っているのである。
そこを更に北に進む。
そこは車が入れないような細いクネクネと曲った道で、火事でもあったら、もう駄目である。
どこをどう歩いたか分からないが、突然広い道に出た。
そして目の前に防衛庁のビルがそびえ立っている。
ここで40年ほど前に三島由紀夫が割腹自殺をしたのを思い出した。
防衛庁
その前を通り過ぎて、少し行くとすぐに市ヶ谷駅となった。
(おまけの話)
四谷と言えば、私の姉の住む町である。
姉と私は3歳違いで、仲が良い。
性格は激しく、時に衝突するが、いつも私が引くことになる。
サラリーマンに嫁いだ姉は、『これじゃいけない』と思ったそうで、結婚して京都に住むようになった頃から、小さな商売を始めた。
近所の八百屋の店先に自分の作ったケーキを置かせてもらったことが始まりだった。
坂町のアパートで
それから小金井でケーキ屋とケーキ教室を始め、更にフードコーディネーター育成講座という、今まで日本に無かった教室を始めた。
それが当たって場所を四谷に移し、更に発展し、今は学校経営をしている。
彼女は旦那に、『勤めた会社で社長になれないのなら、私が社長にしてあげる』と言って、今は彼女の会社の社長になっている。
姉は私に似ず、怖いほど激しい女である。