■ぶらり全駅下車の旅(市ヶ谷~飯田橋)
市ヶ谷駅を出て、右手の坂を少し上がると、左手に「ドナ」という洒落た喫茶店があった。50年も前の話である。 そこで姉の友人達と集まっては、ケーキを食べた覚えがある。
懐かしいので、そこに行ってみたら、なんと吉野家になっていた。幻滅である。行かなきゃ良かったなー。
駅を出てそのまま進むと靖国通りなので、それでは線路から離れて行ってしまう。
そこで外堀の陸橋を渡り、線路の北側を行くことにする。
お堀の釣り堀
陸橋から下を見ると、かなり大きな釣り堀があるのが見える。多くの太公望が平日の昼間から釣りをしている。
中には背広姿のオヤジもいるので、もしかしたらサボリか、或いはリストラにあったのかもしれない。
四谷駅から飯田橋駅に至る線路沿いには、線路の北側に外堀が続く。堀の淵には桜の木が植えられている。
春になると一斉に桜が咲いて、電車からお花見が出来る。
法政大学
この辺りは学校が多い。
中央大学は今年が創立125年だと、垂れ幕に書いてあった。右手には高層ビルとなった法政大学が見える。
お堀の中の台の上に川鵜が羽を広げて休んでいる。
その向こうをオレンジ色の中央線が通り抜けて行った。
お堀の川鵜
お堀のウォーターフロントにお洒落なカフェがあり、お客が席の空くのをまっている。
そこが飯田橋駅で、左を見たら神楽坂の入口が見えた。
神楽坂入口
(おまけの話)
市ヶ谷駅を出て右側を見ると、明光商会という大きな看板が目に入る。この会社はシュレッダーで有名で、日本一である。
ところが、今回の旅でその前まで行ってみたら、既に明光商会はそこになく、野村不動産の所有となっていた。
昔のことだが、私の会社はこの明光商会と取引があった。
この会社の創業者はTさんといい、盆栽が大好きで、しかも権威であった。それが高じてビルの上の方の3フロアーに盆栽博物館を作ってしまった。
中央大学
それが原因かどうか分からないが、会社は経営不振から上場廃止となり、盆栽美術館も閉鎖となったようだ。
私がこの会社を訪問し、入り口で受付嬢に来訪を告げると、担当者が出て来て、先ずは盆栽美術館に案内される。
ここで盆栽を見ないと、商談に入れないのである。
担当者からも、『何人、お客を盆栽美術館に案内したかということが勤務評価に繋がっている』と聞いたことがある。
会社の社長も、趣味は程々にしないと会社も失うのである。