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[2010.10.21]
■ベトナムの漆のお椀
ベトナム人の親しくしているS社長が来日すると連絡があった。連絡のある時は、決まって相談事がある時である。 
「便りの無いのは、良い便り」という言い方があるが、この言葉は全くS社長に当てはまると思う。 
 
仕事をしていると、色々なことが起きる。 
特に社長をしていると、悩みは尽きない。 
そうかといって、親身になって相談できる人はそうはいない。 
 
社長業というのは、みんな孤独との戦いでもある。 
 
ベトナム刺繍 


新宿のサザンテラスに面したホテルの19階の和食店「堀川」でS社長と待ち合わせた。 
今回はベトナム駐在の日本人のH子さんも一緒だった。 
 
彼女は単身でホーチミンに行って、現地で日本語学校の運営やその他、もろもろの社長案件の仕事を引き受けている。 
 
サザンタワー19階から 
 
そう聞くと、「H子さんって、ゴツイ太った女性なんだろうなー」と想像する人がいるかもしれないが、それは違う。 
小柄で細身のチャーミングな女性である。 
 
ベトナム駐在が長いので、最近はアオザイを身に付ければベトナム人と言っても通ってしまいそうだ。 
故郷のお母さんは、『故郷に戻り公務員になって、地元の人と結婚をして、親元で暮らして欲しい』と電話が掛って来るそうだ。 
 
ベトナムコーヒー 
 
S社長の仕事の悩みはよくある話だ。 
私が紹介した弁護士とも相談し、既に自分の中では考えがまとまっているように感じた。 
 
誰でも相談というのは、自分で決めたことを念押しして欲しいという気持ちの表れかもしれない。 
 
(おまけの話) 
H子さんは私の為に、ベトナムからお土産を買って来てくれた。それはベトナムの漆のお椀であった。 
食器なら、家で使えるので良いと思う。 
 
漆塗りのお椀 
 
器は木製で、内側は黒の漆塗りで、外側にはアヒルの卵の殻を貼り付けてある。 
私にとっては、初めて見る代物だ。 
お椀が2客で、それが編んだ手提げ籠に入れてあった。 
 
お土産というのは難しい。 
かなり高価な物なら、どこの国にも世界で通用するものが必ずある。ところが、手頃な値段となると、これが難しい。 
 
ベトナムの編み籠 
 
食べ物は更に難しい。 
その国の人が美味しいと思うお土産の食べ物で、日本人も美味しいと感じる物はかなり少ないのである。 
今までに、そのようなお土産の食べ物に出会ったことは殆どない。 
 
日本から外国に持って行くお土産にも同じことが言える。 
だから、結局はいつもお互いに苦労して、その割には喜んでもらえていないようだ。 
 
(おまけのおまけ) 
先日、ベトナム人に聞いた話だが、ベトナムへのお土産は「東京バナナ」が喜ばれるらしい。 
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心の伊達市民 第一号
心の伊達市民 第一号
北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。 
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