■路線バスの人々
「ぶらり全駅下車の旅」をやっていたら、今度は「ぶらり路線バスの旅」をやってみたくなった。 武蔵小金井駅から東京駅まで歩いてみて、意外な発見も多く、バスで行ったらもっと面白いのではないかと思ったのである。
路線バスというのは、他の交通手段が無いところを走るので、JR中央線が走っている駅から駅へは割合に不便である。
駅から南北へは沢山の路線があるが、東西は非常に少ないし、その上、本数が極端に少ない。
武蔵小金井駅
先ずは、私の住む武蔵小金井駅から2つ先の武蔵境駅に行った。
武蔵境駅からは新宿西口行きがあったので、それに乗る。
バスの走っている道は、いつも私が車で走る道ばかりである。
そして思った。全然、珍しいことなど起きない。
こんな面白くない企画はやらなきゃ良かった・・・と。
でも、始めたからには最後まで行こうと、悲壮な覚悟である。
新宿駅西口
武蔵小金井駅を午前8時56分に発車して、東京駅に到着したのは午後12時46分だった。
JR中央線で行けば、たったの50分で450円で行けるのであるが、それを3時間50分で830円かけて行ったのである。バカみたい。
小田急バス車内
*武蔵小金井駅~武蔵境駅(京王バス) 220円
*武蔵境駅~新宿駅 (小田急バス) 210円
*新宿駅~四谷駅 (都営バス) 200円
*四谷駅~日比谷 (都営バス) 200円
*日比谷~東京駅 (丸の内シャトルバス)・・無料
丸の内シャトルバス
(おまけの話)
路線バスには色々な人達が乗っている。
武蔵境から新宿へ向う途中で40歳代の男が乗って来た。
『お早う御座います』と大きい声で挨拶をしたので、運転手の知り合いかなと思ったが、そうではなかった。
そして私の後ろの席に座ったが、なにやらブツブツ言っている。私は背後に危険な感じがして、ズーと後ろを気にしていた。
彼は2つ先の停留所で降りる為にボタンを押した。
そして立ち上がると、窓の上に貼ってある「出口」という案内シールを剥がして、バスの前の方の窓の上に貼り替えた。
みんな唖然として、その様子を見ているだけだった。
皇居のお堀
新宿から乗った中年のオバサンは私の前の席に座った。
そして、彼女はすぐに携帯メールに取り掛かった。
覗き見したのじゃないが、見えてしまった。
『検査の結果、白血球が4000から2000になりました。少し安心しました』と送信していた。
どうやら、彼女の旦那さんが病気らしい。
白血球2000がどの程度のものか、私には分からない。
他にも変な人は何人かいた。私もその中の1人である。