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[2010.06.08]
■スランプになる
仏像を彫り出して、今年で5年目になると思う。 
手帳に書いていないので、確かではないが・・・。 
その間には沢山の仏像を彫って来た。 
 
なかなか上達はしなかったが、それでもスランプになったことは無かった。それが今年になってから、スランプとなった。 
 
聖観音像の写真本 
 
仏像彫刻のスランプというのは何かというと、なかなか彫る気持ちになれないのである。 
やっとのことで仏像に向い彫刻刀を持っても、どこから手を入れていいのかが分からない。 


少し彫り進めると、全く自分の思っている姿と違い、先に進めなくなるのである。だから、そこで止める。 
そして次回の教室で先生に教わる。 
 
制作途中の聖観音像 
 
先生に、『スランプになりました』と言ったら、『それは大したものだ。趣味でスランプになる人は珍しい』と褒められてしまった。 
 
先生はこともなげに彫るが、見ている私は、「あーそうか」と思うだけで、家に帰るとまた同じ状態に戻る。 
こういう時に無理してやると、大怪我をするのだろうと思う。 
 
以前にはもっと難しい仏像を彫っていたのに、すっかり忘れている。こんなことは初めてだ。 
でも、辞めずに続けようと思う気持ちはある。 
 
レンズで顔の確認 
 
仏像彫刻を辞めてしまうと、有り余る時間の消費に困る。 
そして、ただの濡れ落ち葉のジジイになってしまう。 
それを恐れて、スランプなのに頑張っているのである。 
 
(おまけの話) 
仏像彫刻教室は第一と第三の金曜日にある。 
中野坂上の成願寺までは荻窪から地下鉄で行く。 
お寺の傍には東京工芸大学がある。 
 
写大ギャラリー 
 
この学校の専務理事は私の同級生のN君である。 
時々、そこのギャラリーから写真展の案内の葉書が来るので見に行く。 
 
その日はN君は忙しい中を私に会いに来てくれ、その上に近くの寿司屋でランチまでご馳走してくれた。 
彼は「大学経営は少子化の影響で、どこも厳しい」と言っていた。 
 
幸いに彼の学校は人気が高く、定員割れは無いそうだ。 
 
東京工芸大学のカメラコレクション 
 
「あと10ヶ月を大学経営に専念し、後の人が困らないようにしたい」と、彼は熱く語っていた。 
そして、来年の今頃は、『一緒に大いに遊ぼう!』と言うのだが、私はもう充分に遊んだし、その時まで元気でいられるかどうか分からない。 
 
その時は、誰か他の人と遊んでねー。 
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▼コメント(2)
名前:榎本宣道  2010.06.09 11:20:04
自分もスランプになったことがあり、まったく同じ状況なので充分理解できます。これを経験したことで、次に陥ってもどうにか乗り越えることができるだろうと言う、変な自信を持てました。私の場合、少し上手になりだした頃で、今思うともっと上手に、もっとカッコ良く彫ろうと思っていたようです。我が恩師の大仏師松久朋琳氏の「仏像は上手に彫ることはない、自分の仏性を彫れば良い。」と言う言葉に救われた気がします。冷たいようですが、ジックリとスランプを楽し(苦し)んでください。次のステ−ジへの重い扉です。自分で開くしかありません。  
名前:西田  2010.06.08 20:17:11
橋本さん  
 
そんなに、早く老け込まないで、一緒に遊んでね 

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プロフィール
心の伊達市民 第一号
心の伊達市民 第一号
北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。 
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