■イチゴ・シャーベット
私が東京にいた6月2日に壮瞥町の岩倉隆さんから電話があった。彼はパソコンがあまり得意でないらしく、連絡はいつも電話だ。 携帯メールを送信しても、返信には電話が掛って来る。
それもまたいい。
無機質なパソコンの文字よりは、隆さんの少し四国訛りのある声を聞ける方が私は嬉しいからだ。
電話での話というは、『5月31日の夜10時から放送された北海道だけのテレビ番組で、うちが出たんだー。』と言う。
岩倉果樹園
詳しく聞いたら、彼の経営する 岩倉果樹園で製造販売をしているイチゴ・シャーベットがテレビで取り上げられたのだそうだ。
イチゴ・シャーベット
隆さんは、『5時間も撮影したのに、出たのはたったの2分だったよ。俺も撮影されたのに、出たのはかーちゃんだけだった』と残念そうだった。
私は、『そんなむさ苦しいオヤジは出なくて良かったんじゃないか?』と言ったのだが、どうも納得はしていないようだ。
ところで、このイチゴ・シャーベットだが、お世辞抜きに美味しい。畑から採って来た新鮮なイチゴを、そのままシャーベットにしたものだから、美味しくないわけがない。
けんたろう
いつも、9月初めには売り切れてしまう。
私が、『もっと沢山作ればいいのに・・・』と言うと、隆さんは、『全部手作りでやっているから、これ以上は作れないんだよ』と言う。
そうは言うが、隆さんがシャーベットを作るのを私は見たことが無い。全て隆さんの奥さんが、朝の4時から起きて作っているのである。
(おまけの話)
9ヵ月ぶりに壮瞥町に行った。
岩倉観光果樹園の隆さんに会う為である。
久し振りに行ったら、景色が違っていた。
町を抜けて道の駅を横目で見ながら進み、陸橋を渡ると左側が目指す岩倉果樹園のはずであった。
ところが、陸橋が無くなっている。
あわや通り過ぎてしまうところだった。
隆さんに聞いたら、この陸橋は廃線となった胆振線の線路をまたぐ橋だったそうだ。
それが鉄道が無くなっても、橋だけが残っていたのだそうだ。
でも、私が東京に戻っている間に、公共事業でK社長の会社が橋を撤去して道路を平らに直してしまっていた。
胆振線が通っていた頃の伊達駅前は大変な盛り場だったようで、今の寂れた雰囲気からは想像も出来ない。
胆振線が廃線となり、壮瞥駅も無くなったのに、昨年まではバス停に「壮瞥駅前」という地名があるのが可笑しい。
・・・と思っていたら、今年から「壮瞥役場前」に変更になっていた。少しガッカリした。