日に日に寒くなりますねぇ。
今日は穏やかな日のようです。
さてさて12月になりますと,クリスマスの曲以外にどこともなく聞こえてくるこの曲。
何という曲でしょう?
ベートーヴェンの交響曲第9番「合唱付き」です。
これはわたしが中学生の頃買ってもらったレコード(アナログ盤)です。カラヤン&ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団,1962年録音盤です。
ちなみにわたしが1962年に中学生だった訳ではありません(笑。再発盤です。
曲が全体で70分を要するので,B面の中央までびっしり収録されています。
12月の第九,そしてカラヤンの第九には逸話があります。
第九が12月に演奏される風習はどうやら日本だけで見られるようです。世界のオーケストラのスケジュールを見ますと,9月からシーズン(年度)が始まりますので,そのクライマックス,8月に演奏されることが多いです。
日本の戦後の音楽家たちは経済的に苦しい状況にあったので,オーケストラも合唱団もソリストたちも一同に出演できるこの曲を演奏して,(ギャラを貰って)何とか年を越そう,という理由からのようです(諸説あり)。今年を乗り切ろうという力のわく曲ですね!
またCDの開発段階でカラヤンが深く関わっており,カラヤンの指揮する第九がCD1枚に音質を下げずに余裕で収まるようにということで,「74分」という時間が決まったと言われています。
カラヤンの第九では他に,1979年の日本でのライブ盤(左),1983年のデジタル録音盤(右)など,いずれも名演です。
そんなことを考えながら12月に聴く「第九」,味わい深いものがあります。
お付き合いいただきありがとうございました。