■老いては妻に従え
昔の日本には「老いては子に従え」という諺があった。 年をとり、体力、気力、知力ともに衰えて来た時には、子供の言うことに従った方が良いという意味だと思う。
これは日本人の寿命が短い時代の諺で、今は違う。・・・と思う。
今の時代は核家族化して子供と一緒に住む人も少なくなってしまったし、一緒に住んでいる場合でも定職が無かったりフリーターであったり、場合によると引き籠っている。
羅漢は見ないふり
そんな子供に従うわけにはいかないので、老人達はどうすればいいのかと困っているのである。
迷った末にY君などは、「孫に従っている」・・・ようである。
ところが世の中は上手く出来ていて、昔は大人しかった妻達がやたら元気が良い。
特に亭主が亡くなった後の妻が元気だ。
体力は十分にあるし、知力はどうか分からないが気力はある。
亭主はいないが、元気なラーちゃん
だから、そんな妻達を見ていると、私は「老いたら妻に従う」のが良いのではないかと思う。
そうは思わないのに、世の中には従わせられている亭主が多いように見える。
引退して収入が無くなると、亭主の立場は弱い。
「獲物を獲れなくなった野生動物」みたいなものだからだ。
見た目も汚くなるし、動きも鈍い。
インドのベンガルトラ
昨年のことだが、インドにベンガルトラの写真を撮りに行った。その時に見たトラは動物園のだらけたトラとは大違いで、草原の中の姿は華麗でさえあった。
私は以前から妻に従って来たので(笑)、「老いなくても妻に従え」である。でも、これは自分の経験から推奨しない。
そんな妻もラーちゃんに従っているから可笑しい。
毘沙門天の設計図
(おまけの話)
「毎日がお正月」の私にとって、本当のお正月は困る。
やることがないので、仏像彫刻をしていた。
時間は十分にあるので、どんどん進んでしまう。
でも、先生の指導が無いので、すぐに行き詰る。
それでも、無理矢理彫り進める。
毘沙門天
出来上がってみれば、やはり変なところがある。
女房は、「なんだかオムツをした仏像みたい」なんて、酷いことを言う。でも、言われてみれば、そんな風にも見える。
教室が始まったら、先生の指導を受けよう。