■お気に入りの場所からの風景。
5時。 私は大好きな場所に座って仕事をします。
朝ラン、あるいは仕込みを始めるまでの約1時間。
貴重な時間を過ごすところ。
それは、カフェルームのソファ席です。
れんにとって、この席には特別な想いがあります。
お客様が、日常とは離れた場所で自分の世界に浸れる場所を作りたい…という想いです。
お一人で和めるところをご提供したかったのです。
あくまでも私目線のお席作りでしたが、お陰様でお一人でいらっしゃたお客様に多くご利用いただきました。
けれども今ではこのソファ席は、お一人様はもちろん赤ちゃん連れのお客様やカップルの方のご利用が多くなりました。
嬉しいです。
ありがとうございます。
ところで、私にとってもお気に入りのこの席。
早朝の仕事以外、ここで窓の外を眺める時間も好きです。
通勤・通学の人。
犬の散歩をする人。
ランニングをする人。
ウォーキングをする人。
暇な時間、なんとなく車か電車に乗っている気分で、”車窓”の景色を楽しんでいます。
中でも好きな風景が二つ。
一つ目の風景は、毎日朝夕ウォーキングをなさっているある老夫婦。
腰を曲げ、杖を突きながら、一生懸命に歩く、痩せて小さなおじいちゃんを見るたび、何故か涙がこぼれそうになってしまいます。
おばあちゃんは、少し前を歩いているのですが、身体は斜めに構えて常に後ろを気にしています。
100m歩くのに、いったい何分かけているのか・・・。
そのお二人の空間だけ、ゆっくりとした時間が流れています。
ついつい、窓から消えてしまうまで見守ってしまうお二人です。
二つ目の風景は、夕映え。
西向きのために、夕方6時半を回った頃に茜色に染まった空を眺めることができます。
少し家並みに邪魔されても、圧倒的な色を持って燃える空は、家々の屋根を越えてその姿を見せてくれます。
草むらの虫の音が大きく聞こえるようになり、空気も澄んできた今日のような日は、一層綺麗な夕映えでした。