■おべんきょ♪ おべんきょ♪
第7回 学術交流講演会 「生態学と歴史学の最先端」
を拝聴して参りました。
伊達市噴火湾文化研究所と、東北大学東北アジア研究センターとの合同企画です。
「
生態学」についての講演は、東北大学・東北アジア研究センター准教授鹿野秀一氏を講師に、『西シベリアの湿地生態系ー食物網内でたがいに結びつく生物たちー』についてのお話でした。
西シベリア チャニー湖周辺の広大な湿地帯に生息する生物の食物網を、安定同位対比より解析するという、かなり専門的な内容。
チャニー湖は、氷河の移動によって形成された湖で、水深は1~5mととても浅い湖だそうです。
塩性湿地帯とのことで、独特な生態系をなしているのだそうです。
食物連鎖と言う言葉は良く聞きますが、食物網と言う言葉は、あまり聞き慣れない言葉でした。
寄生虫も含めた食物連鎖を捉えると、複雑な網の目のような繋がりがあり、食物網と呼ぶ方が相応しいとのことでした。
安定同位体比の説明はとても難しく、途中、集中が途切れそうになるのを必死で聞いていました。
理解できた範囲で簡単に説明すれば、「安定同位体のうち、生物体は生元素(炭素や窒素)から生る。動物は炭素や窒素を自分で合成できないので、安定同位体比を調べる事で、餌として補食しているものを特定できる」というものです。
では同位体とは?
すみません・・・。
Wikipediaさんに聞いてみてください・・・。
まるで大学の講義のようでしたが、参加者の多くは私よりもお姉様・お兄様。
皆さん、あっさり付いていけたのだとしたら素晴らしいです。
もう少し平易な内容を期待していた私には、とても難しい内容でしたが、調査というものはこうやって行われるものなんだ!という感動と、見た事の無い西シベリアへの憧れと、食物網というこんなにも複雑な生態系の中に人間も位置しているのだという気付きを得ることが出来たのは、大きな収穫でした。
そして、「歴史学」について。
こちらは『岩出山伊達家の北海道開拓移住~吾妻家文書の調査から~』という演題で、東北大学東北アジア研究センター 上廣歴史科学研究部門助教 友田昌宏氏の講演でした。
岩出山伊達家は、伊達邦直氏を当主に現石狩当別あたりに入植した開拓者たちです。
当地伊達市の伊達邦成氏の実兄なのだそうです。
お話の内容は、岩出山伊達家の北海道開拓にまつわる苦悩を吾妻家文書を紐解きながら解説するというものでした。
とても興味深く、引き込まれながら話を聞く事ができました。
おそらく、参加者の多くの方々は、こちらのお話に興味を持っていらっしゃったのではないかと思います。
質問タイムにはたくさんの手が上がり、きっと、郷土史を研究なさっていらっしゃるんだなあ・・・と感じました。
入植時の苦労は、恐らく北海道どの地にもあったことと思います。
私も、まずは伊達市の開拓史を、できればアイヌの人々の暮らしも含めながら勉強したいと思っています。
さて、冬の間にどのくらい出来るかな?
正直、軽い気持ちで参加したのですが、たくさんの宿題をいただいて帰って参りました。
目下の最大の悩みは、頭のキャパシティーが足りないところです。
こればかりはどうにもなりませんね~。