■室蘭 トッカリショ浜へ行ってみました。
先日のブログでお話した、某スーパーマーケットで働いていらっしゃる外国人さんに教えていただいたトッカリショ浜へ行って来ました。 実は少し前に偵察へ行ったのですが、ひどい霧で何も見えず下へ降りて行くのを止めたのでした。
そしてこの時、一人のおばあちゃんと出会ったのです。
イタンキ浜から室蘭ユースホステルのほうへ上がり、地球岬を目指していく途中にあるトッカリショ浜は、その道からグーンと下へ向かう細い道を降りて行った所にあります。
車で降りて行くと、駐車場らしき少し広くなった場所がありました。
すると停まっていたタクシーの中から、一人のおばあちゃんが降りて来ました。
その場所から更に下の方にも駐車場らしきところがあったので、私達はそこに車を停めました。
その時、上にいたおばあちゃんから声がかかりました。
「そこは家の車を停めるところだよー!」
「はい。すぐに帰りますので。」と断り、続けて尋ねました。
「おばさん、この下の浜に住んでいるのですか?」
「そうだよ。」
とてもチャーミングな笑顔で答えが帰って来ました。
「買い物はタクシーで行くのですか?」
「時々息子の車やお父さんの車でも行くよ。」
駐車場から下の道はもっと狭く、足場も悪い上に急でした。
おばあちゃんは杖を突きながら、その道を冬でも歩いているのです。
私達の足でも5分位はかかるその道の除雪も自分たちでするのだそうです。
「おばさんち、漁師さん?」
「そうだよ。昆布採ってるよ。」
浜に建つ二軒の家。
一軒は、このおばあちゃんとおじいちゃんの家。
もう一軒は、他のおばあちゃんが一人で住んでいるのだそうです。
「あそこに建ってて、波をかぶることはない?」
「昔はあったけど、テトラポットが出来てからはなくなったよ。」
「不便じゃないですか?」
「何にも不便なんか感じないよ。いいよー。」
そう言うと、幸せそうな笑顔を私達に向けました。
私は、ガーンとカウンターパンチを喰ったような気がしました。
「こんな不便で危険なところに住んで、なんだか気の毒だわ・・・。」
そう思いながら話をしていた自分が恥ずかしくなりました。
でも、同時におばあちゃんの幸せな気持ちを分けてもらえた気がして嬉しかったのです。
日曜日に訪れた時、おばあちゃんには会えませんでしたが、素晴らしい海が出迎えてくれました。
来年の夏は泳いでみたいと思います。