■さあ大変!先生が家に来る!
ここのところ、子供たちが買い物にやってくる時間が早いな...?そう思っていたら、家庭訪問週間なのだそうです。 「家庭訪問」、なんだか懐かしい響き。
今は、先生方は車で動くようですが、私の子供の頃は自転車で回る先生がほとんどでした。
先生方は、各家庭の都合を聞きながら、だいたい同じ地域をまとめて回るのですが、その順番も時間に無駄が出ないように、家庭環境カードの地図を元に、日程と回る順番を考えているようでした。
私たち子供にとっては、家に先生が来るということで、ハラハラドキドキワクワクです。
一体先生は、私の何を暴露するんだろう?とハラハラ。
一体お母さんは、私の何を相談するんだろう?とドキドキ。
ちょっとは、「お宅の理恵ちゃんはとってもおりこうさんですよ。」とかなんとか言って、褒めてくれるかな?とワクワク。
だから「家庭訪問」は私にとっても、多分母にとっても一大事でした。
ただ、ちょっと楽しいこともありました。
それは、先生のナビゲーターです。
あまりにも不可解な地図に、場所の検討がつかない子供の家を、私も自転車で走りながら案内をしたり、一緒に探したりするのです。
「私も」と書きましたが、その役をやりたいの友達はたくさんいるので、本人がいればもちろんその子が案内するのです。
だから先生の自転車の前後には、ぞろぞろと子供たちが取り囲み、徒党を組んで家庭訪問をしていたわけです。
もっとも、さすがに上がり込みはしませんでしたけれどね。
そして、先生が帰るとすかさず母親に、先生とどんな話をしたのか聞き出すのです。
お茶やお菓子を出した跡を見付けると、そんな様子を次のお友達に報告をするのです。
場合によっては先生の先回りをして、母親にそのことを連絡をしたり、口止めをしたり...。
今思えば可笑しいのですが、子供なりの知恵を働かせて、半ば先生を監視しつつ、「家庭訪問」が無事に終わるように振舞っていた訳です。
概ねこの時期に行われる「家庭訪問」。
子供の様子を、家庭環境から把握しようということなのでしょう。
5~10分の訪問で、先生はその家庭の子供について、どんなことをどこまで読み取るのでしょう?
何かの時の、一つの判断材料なのだとは思うのですが...。
「家庭訪問」を、親としての立場で迎える事になった時、そんな意地悪な疑問が湧いてきたことも覚えています。
まあ、「いつもより念入りに掃除はしなきゃいけないし、朝から落ち着かなく緊張するし...」って程度のことだったのですけどね(笑)
何はともあれ「家庭訪問」週間は、学校が半ドンになるので、子供たちはちょっと嬉しくもあり、自転車飛ばして駄菓子を買いに来てくれるというわけです。