■ ― かじやの魂 4 ―
いつまで引っ張るの?の、その4です。
そもそも何を造ろうとしてるの?
『鉄は熱いうちに打て』
という事で、ロートアイアン(鍛造)とは、鉄を真っ赤に焼いて叩くのですが、今まではガス切断機で炙って赤くなった部分を急いで叩き、すぐ冷めてしまうので、また炙って急いで叩き・・・・・
という様な作業を繰り返しているのですが、とても効率が悪く、時間とガスばかり消耗してしまいます。
そこで、昔はどの鉄工所(鍛冶屋)にも必ずあった火床(ほど)という鉄を焼いておく炉を造ってやろうと企んでいるわけです。
底の1段目を並べたら、角鋼を3本ならべます。
次に、底の2段目を並べるのですが、この2段目に使うレンガが最初に溝を切っておいた4個です。
本当はレンガ自体に数箇所穴を開けたかったのですが、うまくいきませんでした。
レンガの周りに切った溝が、並べた時に穴の代わりになってくれます。(と思う・・・・・)
底の穴から伸びたパイプにブロワ(送風機)を接続します。
鞴(ふいご)の代わりです。
無段階で風量を調整出来ます。
何も考えずに、そこいらに有った20Aのガス管を使ったのですが、ブロワの送風口先端のゴムがドンピシャ!
何も加工せずに接続できました♪快感♪^−^)
ブロワからパイプを通って、割れたレンガの隙間から、1段目のレンガと2段目のレンガの隙間(角鋼を挟んだ隙間)を通り、溝の隙間から空気で燃料のオイルコークスを燃焼させようという計画です。
私が仕事に就いた時には、既に火床や鞴は使われておらず、全くノウハウが無いので、恐らく一発でうまくはいかないでしょうが、今夜にでも、いよいよ火入れをしてみます。
ドキドキワクワク・・・
※ 童謡 村の鍛冶屋
一、
暫時(しばし)も止まずに槌打つ響
飛び散る火の花 はしる湯玉
鞴(ふゐご)の風さへ息をもつがず
仕事に精出す村の鍛冶屋
二、
あるじは名高きいつこく老爺(おやぢ)
早起き早寝の病(やまひ)知らず
鐵より堅しと誇れる腕に
勝りて堅きは彼が心
三、
刀はうたねど大鎌小鎌
馬鍬に作鍬(さくぐは) 鋤よ鉈よ
平和の打ち物休まずうちて
日毎に戰ふ 懶惰(らんだ)の敵と
四、
稼ぐにおひつく貧乏なくて
名物鍛冶屋は日日に繁昌
あたりに類なき仕事のほまれ
槌うつ響にまして高し
自分も含め、「鍛冶屋」が身近でなくなってしまい、昭和60年、教科書検定で音楽の教科書から『村の鍛冶屋』が消滅しました。
有限会社 藤鉄工
フジテッコウ